火野神社水泳部オープンウォーター編第5話
練習を終えて休憩していた4人と愛子のもとへ、一人の女性が歩いてくる。
長い黒髪。
赤と白を基調にしたマーズ仕様のタフスーツ。
肩にはスポーツバッグ。
愛「あっ!」
う「来た!」
美「レイちゃんだ!」
レ「あなたが……?」
愛「枝野愛子ですっ!」
ペコリ。
愛「27歳です!」
う「え?」
ま「えっ?」
美「子供だと思ってた!!」
愛「よく言われますぅ💦」
亜「確かに高校生くらいに見えますね。」
愛「嬉しいような複雑なような……」
レイは笑う。
レ「どう?」
ま「ぼちぼちw」
亜「海の難しさを学んでいます。」
美「波に負けた。」
う「しょっぱい。」
愛「それ全部オープンウォーターの洗礼です!」
レイは沖を見つめた。
レ「らんまは嫌がってるけどね。」
愛「はい。」
レ「私はやってみたいと思ったの。」
愛「!」
レ「来てみて、この楽しそうな雰囲気を見てね。」
う「さすがレイちゃん!」
美「行動力の化身。」
レ「まぁ……」
苦笑。
レ「らんまは相当嫌がってるからね。」
ま「無理強いするとねぇ。」
亜「よくありません。」
ま「またらんま病んじゃうからね。」
美「泳ぐのは好きなんだけどね。」
愛「泳ぐの好きだったら!」
全員「?」
愛「絶対オープンウォーターもハマると思います!」
レ「そうかしら?」
愛「海ってプールと全然違うんですけど。」
愛子は笑う。
愛「泳ぐことが好きな人ほど、好きになります。」
レ「ならまず作戦ね。」
美「ん?」
レ「うちの娘2人連れてくるわ。」
ま「おっ。」
う「乱麗ちゃんと未麗ちゃん?」
レ「そう。」
愛「えっ?」
レ「?」
愛「マーズさん、娘さんいるんですか!?」
レ「二人ね。」
愛「!!」
レ「あと一人、息子もいるの。」
愛「えぇぇぇ!?」
う「その反応になるよねw」
愛「乱麗さんと未麗さんも泳ぐの好きなんですか?」
レ「好きなはずよ。」
ま「火野神社水泳部だし。」
美「水泳一家だし。」
レ「みんないるって言ったら喜んで来ると思う。」
う「家族でやってたらさ。」
レ「?」
う「らんまくん、寂しくなってくるかもねw」
全員「あーwww」
亜「そういえば。」
レ「?」
亜「らんまくん、新春の禊でここに来るんですよね?」
レ「そうね。」
亜「その時は平気なんですよね?」
レ「あれは儀式みたいなものだから。」
美「別腹なんだ。」
レ「神事だからね。」
愛「禊?」
レ「ああ。」
レイは少し誇らしそうに答える。
レ「うち神社なの。」
愛「!」
レ「らんまは宮司。」
愛「宮司さん!?」
う「しかも泳げる宮司w」
ま「元格闘家w」
美「女にもなるw」
レ「余計な情報入れない。」
そして。
美奈子がニヤリと笑う。
美「決まりね。」
レ「何が?」
美「今度は娘さんたちも連れてくる。」
う「うんうん。」
美「そのうち、らんまも自主的に来るように仕向ける♡」
レ「……。」
亜「完全に包囲網ですね。」
ま「逃げ場ないじゃんw」
その頃、火野神社。
ら「なんか嫌な予感がする。」
縁側でお茶を飲みながら空を見上げる。
そして遠くの海の方向から吹いてきた風に、
ら「……まさか俺の悪口言ってねぇだろうな?」
誰もいない境内で一人つぶやくのだった――。
呪文
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