「剛毛の系譜」
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彼らの肉体
祖母 母 娘
毛歩ゆめ子から
まゆ子は生まれ
深森まゆ子から
深森みき子が生まれた
3人は家具一つない
まっさらな部屋で再生される
それは、某かの気紛れであり
同時に、戯れであった
互いに裸の男性と女性を
並べ
それを三世代として
見比べる
体の成長、
そして受け継がれていくもの
互いが愛を紡ぐパートナーと共に
「キワミくん」
「まゆ子」
彼らは塵から再生された
「お母さん、お父さん、それにおじいちゃんやおばあちゃんまで、それに、マキトくんまで」
この空間は不思議であった
当人達にとっては
塵から再生されたとは
脳から出でることはないであろう
だが、高次元の存在は
少なくとも真っ白な部屋にて
彼らを再生させた存在は、
その様子を楽しみ観察する
彼らの年齢
肉体的な変化の中でも
剛毛の系譜は
確かに受け継がれていた
若返らせたら
どうなるのだろうか
同じような顔になるのだろうか
と、彼らを観察する過程で好奇心はつきない
「私たち、生きてる」
心の臓で鼓動を感じる彼ら
脳があり心臓があり
脊椎があり肺がある
灰になってしまえば
それらは均一になり
違いなどなくなる
形をなしていた肉体は
平面となるのに…
と、上位存在は思いながら
飽きるまで
彼らの戯れを見守ることにした
裸であれども、愛しているからこそ、彼らは仲睦まじく
生命を過ごしていた
「キワミくん、はっはっ」
まゆ子とキワミは40代になっても愛の炎に燃えていた
熟れた体に火照る肌
対する妻まゆ子の両親も
彼らの姿を見て
生命を滾らせる
そして、その背中を見て、
愛の交わりを目撃し
心が温かくなるのを
みき子の彼氏マキトと感じあう
キワミとまゆ子の子、みき子は
絶頂(オーガニズム)に至る
「さて、彼らも疲れた頃だろう」
上位存在は
一列に横になり
眠っている間に
彼らを骨となり灰へと変化させる
肉体が次第に塵へと変化する
そして、また新たな息吹を咲かす
風となるのだろう
上位存在は、輪廻転生の源を
今日も今日とて支え続けるだろうから…
呪文
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