紺碧の感触
カエデは呆れつつも、ついベッドの方を覗き込んでしまう。リアは相変わらず、光を吸い込むような独特の青い布地を身に纏い、シーツの上で心地よさそうに身をよじっていた。
「いいでしょ? さっきより光の入り方が変わったのよ。この滑らかな生地が、肌に吸い付く感覚……最高なの」
リアは満足げに肩をすくめ、わざとらしいほどにストレッチを繰り返す。その姿は、確かに深海に沈む宝石のように艶やかだった。
「あんたねぇ、本当にそれを愛しているのね」
「当然よ。このフィット感と、独特の光沢。これを愛でる時間が、私にとっての至福のひとときなの」
カエデは思わず吹き出した。「至福、ねえ。確かにあんたが楽しそうなら、それはそれで平和かもしれないけれど」
「そうでしょう? さあ、もっと近くで観察していいわよ。遠慮しないで」
「……やっぱり遠慮しておくわ」
今日も二人の部屋には、なんとも奇妙で、でも温かい時間がゆっくりと流れていた。
呪文
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