火野神社水泳部 アーティスティックスイミング編2第10話2
三人の演技が終わり、プールサイド。
はるかサイド
はるかは少し肩で息をしていた。
は「……ソロって、思ったより緊張するな。」
みちるがタオルを渡す。
み「お疲れさま♡」
は「どうだった?」
みちるは少し考えてから微笑む。
み「はるからしい、とても力強い演技だった。」
は「でも?」
み「"力"だけで魅せようとしてる。」
み「観客は、はるかの強さだけじゃなくて……優しさも見たいの。」
は「優しさ?」
み「最後のポーズ。ほんの少し笑ってみて?」
はるかは照れ笑い。
は「……苦手なんだ。」
み「だから練習するの♡私を見るみたいに。」
はるかは少し照れながら笑う。
み「そう、その笑顔。絶対、お客さんも好きになるわ♡」
レイサイド
一方。
レイは演技を終え、らんまの隣へ。
ら「火野!かっこよかったぞ!」
レ「ありがとう♡」
レ「でもね。」
ら「?」
レ「私、最後の表情が硬かった。」
ら「そうか?」
レ「らんまなら、どうする?」
らんまは少し考える。
ら「火野さ。演技中さ。」
ら「『見せよう』って考えてるだろ?」
レ「……。」
ら「火野のいいところってさ。」
ら「神社で子どもたちと話してる時とか。」
ら「祭りの時とか。」
ら「自然に笑ってる時なんだよ。」
レイは少し驚く。
レ「そんなところ見てたの?」
ら「毎日見てる。」
レイの頬が少し赤くなる。
ら「だから。演技じゃなくて。」
ら「いつもの火野で泳げ。」
レイは静かに笑う。
レ「……。」
レ「やっぱり。私のコーチは、らんまね♡」
ら「俺?」
レ「うん。技術は、はるかさんやみちるさんに教わる。」
レ「でも。私らしさを教えてくれるのは、らんまだから。」
少し離れた場所から、その様子を見ていた二人。
み「ふふっ♡」
は「面白いな。」
み「私は技術を教えている。」
み「レイちゃんは、らんま君から"心"を教わっている。」
は「だから二人は長く一緒にいられるんだろうな。」
みちるは優しく微笑む。
み「技術だけでは、人の心は動かせない。」
み「でも、想いがあれば技術はもっと輝く。」
み「レイちゃんも、らんま君も、それをちゃんと知っているのよ♡」
四人は再びプールへ向かう。
大会へ向けた練習は、技術だけでなく、それぞれの「らしさ」を磨く時間へと変わっていくのだった。
呪文
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