宇宙の隣人
夕焼けに染まる街を背景に、麗華がこちらを振り返って笑った。窓の外では、巨大な触手が都市のビル群を撫で回している。
「あの触手、今日はなんだか生き生きしてるわね」
「ああ、昨日の隕石が美味しかったみたいだよ」
僕は紅茶を啜りながら答えた。麗華は気に留める様子もなく、窓辺の巨大な眼球と親しげに談笑している。
「やっぱり、あの子にも『美味しい』って感情があるんだね。ねえ、そこの目玉ちゃん、今日も元気?」
窓の外の眼球が、ドロリと瞳孔を揺らして答える。僕には理解できない言語だが、麗華には通じているらしい。
「ふふ、そうなんだ! でも、あまり街を叩いちゃダメよ。住人が驚くから」
彼女は叱りつけるように窓を軽く叩いた。街の向こうで、触手が少しだけ申し訳なさそうに引っ込む。
「さて、お茶の続きをしましょうか。あの深淵の向こうから届いた茶葉、なかなか絶品なのよ」
夕暮れの部屋で、日常と異形が仲良く混ざり合っていた。
呪文
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