「黒薔薇の歯車」
悠然と歩く存在あり
背には鎖刀を携えて
憂鬱なる曇天の元
廃れた領域にて
生じた怪異を回収すべく
現れた
残響漂う
終わってしまった旧都市にて
振るうは、歯車が軋む音
「貴方の音を持ち帰らせてね」
残響は泣いていた
救えなかった都市を
そして、自身の無力さを呪った
そして、歪んでしまった
霞んでしまった、その瞳を
オブジェクト調査団から派遣された
薔薇印の異形頭は捉え見つめる
「それが、貴方の鐘の音ね、ならば、鳴らしましょう、次なる終わりの為に」
「何が分かる」
歪みが加速する
雲も些か、迷い込んだのか
更に薄暗く
霧雨が降り注ぐ
カルマを生じさせた
残響は泣いていた
その悲しみを理解する必要はない
理解したところで歪んでしまうのならば
心の奥深くにある、離れられない楔を
断ち切るしかないのだから…
〈黒薔薇の歯車〉は
「残響」を回収
怪注時計局の依頼を達成後
中立銀行にて貨幣を受けとると
次なる協会が示したる廃都へと向かうのだった
呪文
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