ペセンドラの絵画
絵には微笑む女性が描かれており、手紙を持っていました。
絵のはしがきに由れば彼女はラーサという名で、星の動きを読む神官だったそうです。
「こんにちは、ラーサさん。今日も美しい夜ですね」と
絵の持ち主であったボンヌが何気なく話しかけると
翌朝、絵の中のラーサが持った手紙に
「夜空が美しいですか?私もそれを見ています。星々が語ることがあります」
と返事が書かれていました。
それからというもの、ボンヌは毎晩ラーサと会話を楽しんでいました。
ある日ボンヌは「ラーサさん、星は何を語っていますか?」と聞くと
翌朝、ラーサは「星々は私たちに未来を教えてくれます。あなたはどんな未来を望んでいますか?」
と返事を書いてきました。
なので彼は「私は君とお話しできて幸せだ。この幸せがいつまでも続くといいな」
と話しました。
あくる日、ラーサからのメッセージは予期せぬものでした。
「この街はもうすぐ津波で滅びてしまいます。愛する友よ、はやく逃げて」
ボンヌは狼狽えて、それはいつなのか尋ねました。
次の日、ラーサの手紙は昨日と変わらぬままでした。
そしてその日、ペセンドラは大津波に襲われ、跡形もなくなってしまいましたとさ。
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この話は改変されていて、
絵の持ち主はペセンドラの東にあったボンヌ砦の城主でした。
ボンヌはそこから取った名であり、彼の名は伝わっていません。
不思議な絵に津波の情報をもらっていたのに何もできなかった。
それは仕方のないことだったと思いますが、結果的に砦の城主だった彼だけが生き残り
リジニアの国が壊滅してしまったことを恥じて、お話はこのような形で残りました。
彼はその後も何度も彼女に話しかけたはずですが
ラーサの手紙は、その日と変わらぬままでした。
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これは典型的なリジニア教の説教話で
災害の予兆が現れたら何を措いてもまず逃げなさいということを説いている。
もっとも実際には、地位あるものが啓示を受けたけれども
どうやって責任を果たせばよいか決めかねるうちにその時が来た、という話だが
それを説教話として改変したものである。
呪文
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