悩めるモリビトの少女 -悩めるモリビトの魔術人形研究所(ゴーレムレコード)-
はてさて、異世界アイアス開催しました~
今回もどんな投稿が待っているのか楽しみです!
世界観が少しだけ変わったので、
その影響がどうなってしまっているのか、
怖いような、楽しみなような…
まぁでも、風景なので割とイラスト自体は
作りやすいのかなと...
キャラを描いてダメとは言っていないので...。
それと前回開催した時に、ちょっとした要望があった
ので、今回はなるべく、自分の投稿に世界観に基づい
たストーリーも載せて行こうと思います。
コメント沢山ついたり(当社比)、
いいねが多くついたり(当社比)、
個人的にもっと深堀したくなったり、
したストーリーは続き物としてシリーズ化するかも?
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都心から少し離れた、小さな石造りの町。
赤茶けた屋根が連なる通りの端に、
地下付きの平屋がひっそりと建っている。
そこが――モリビトの少女、メルの研究所だった。
薄暗い地下室。
天井から吊るされた魔導灯は、青白い光を落とし、
石壁には複雑な魔法陣が幾重にも描き込まれている。
床には触媒の粉が散り、
鉄屑と土塊が無造作に積まれていた。
メルは分厚い魔術研究資料書を膝に抱え、
静かに頁をめくっている。
尖った耳がわずかに揺れ、
淡い金色の髪が肩に落ちる。
まだあどけなさの残る顔立ちだが、
その瞳には年齢に似つかわしくない
静かな深淵が宿っていた。
「……違う」
小さな声が、地下室の空気を震わせる。
どれだけ効率的な魔法陣を書いても。
どれだけ効果的な触媒を組み合わせても。
どれだけ魔力の流路を計算し直しても。
理想には届かない。
未だこの世界において、
完璧に完成された魔術人形――
ゴーレムを創り出した者はいない。
だが、冒険者たちは幾度となく
ダンジョンで“それ”と対峙している。
ダンジョンとは、かつて崩壊した魔界の残像。
遺跡と土地の魂が世界へ浸蝕し、
形作られた構造物群。
つまり、完璧なゴーレムとは――
失われた魔界の技術。
ロストテクノロジーの復元。
「……わたしは、まだ足りない」
メルは資料を閉じ、ゆっくりと立ち上がる。
部屋の中央には、
鉄と土塊で組み上げられた人型が佇んでいた。
無骨な関節。荒削りな四肢。
胸部には、まだ空洞のままの核格納部。
未完成の魔術人形。
それを見上げるメルの瞳には、失望ではなく――
焦がれるような憧れが宿っている。
彼女はモリビト。
長命で、研究を好む古族。
若くして賢者の称号を授与された天才。
けれど。
その胸の奥にあるのは、名声ではなく。
ただ、ひとつの夢。
「……動いて」
そっと、鉄の腕に触れる。
ひやりと冷たい感触が指先に伝わる。
静まり返った地下室。
外では蒸気機関の遠い音が微かに響いている。
メルはぎゅっと拳を握った。
「よし、やるぞ!」
静かな地下室に似つかわしくない、力強い声。
鬱屈した思考を振り払い、彼女は作業台へ向かう。
新たな魔法陣を描き直し、
触媒を砕き、魔力の流路を再構築する。
幾度目かも分からない挑戦。
それでも、彼女は止まらない。
青白い魔導灯の光が揺れる。
描き直された魔法陣が淡く発光する。
魔力が、ゆっくりと未完成の躯体へ流れ込んでいく。
静寂。
しばらくの間、何も起こらない。
メルは肩を落としかけ――
その瞬間。
鉄の指先が。
――ピクッ。
わずかに、確かに、動いた。
メルの瞳が大きく見開かれる。
地下室には、まだ青白い光が揺れている
呪文
入力なし