とある戦場のコミュニケーション
たはは、と少女が笑う。
残る二人も「しょーがないよね」「ま、こーいうことだもんね」と透明な笑みを浮かべた。
既に未来は定まった。
三人の前には味方はなく、そこには力の及ばなかった脅威だけが存在していた。
悪神、と誰かがアレをそんな風に呼んでいたが、そんな事はどうでもよかった。
自分たちを脅かす存在であれば、それが善でも悪でも関係がないのだ。
ただ戦う。
ただ抗う。
自分を通す、それだけの事だった。
そして、負けた。
少女は思う。
異能は通じず、武器も届かず。
そして、そして――
その、最後の一撃がこちらに向けられている。
そんなどうしようもないただの一瞬に、思ったのだ。
なんて、美しい光なんだろうか。
少女は最後まで生き残った二人を抱き寄せると、ただ一言呟く。
なんと言ったのか、三人はお互いに視線を交わし、軽く笑って
放たれる光。膨大なエネルギー。
ぎゅっとお互いに肩を抱き寄せて。
3人は光の中に消えていった――。
呪文
入力なし