赤いリボンの大失敗
大きな赤いハイビスカスを髪に飾ったミナは、白のレースがまぶしいベッドの上で、さっきから何度も寝返りを打っていた。今日は待ちに待ったお泊まり女子会の日。親友たちが来る前に、一番可愛い自分で出迎えようと準備万端なのだが、どうにもこうにも心臓の音がうるさくてたまらない。
「あーもう! お腹が冷えちゃう気がする。このフリフリ、ちょっと短すぎたかな?」
ミナはもじもじしながら、シースルーのナイトウェアの裾をぐいっと引っ張ってみた。すると今度は、胸元にある小さな赤いリボンが不格好に斜めへ歪んでしまう。透けるような生地の質感が、余計に彼女の心拍数を上げているようだった。
「あわわ、リボンが! ねえ、鏡さん、私変じゃない? 鼻毛とか出てない? ちゃんとアイドルみたいにキラキラしてる?」
部屋に誰もいないのをいいことに、ミナは枕元のぬいぐるみに向かって必死に問いかける。指先でガーターのレースをいじったり、黒いストッキングのラインを揃えたりと、一秒たりともじっとしていられない。
ピンポーン、と無情にもチャイムが鳴り響いた。
「ひゃうんっ!? き、来た! どうしよう、まだ心の準備が三割くらいしかできてない!」
ミナは慌ててシーツに潜り込もうとして、足が繊細なフリルに絡まり、派手にベッドの上で転がった。
「ミナ? 開いてるよー。……って、何してるのその格好。床で泳いでるの?」
「あ、アンナ! 違うの、これは……その、最新の重力実験をしてただけだから!」
顔をリンゴのように真っ赤にしたミナは、お気に入りのリボンをぎゅっと握りしめながら、力いっぱい空元気な声を上げた。
呪文
入力なし