災禍と別れ
しかし今日はいつもと違う
いつもと違う雰囲気に反応して目が覚める
「あれ・・・お姉ちゃんがいないの」
姉を探して外にでると空が朱色に染まっていた・・・
「え・・・山が・・・燃えているの」
妙な胸騒ぎがして、いてもたってもいられなくなりナノは山へ向かう
「お姉ちゃんっ!」
いつもは深い静寂がどこか安らぎも覚えさせてくれる山が今日は燃えている
いたるところに火の手が上がり、パチパチといった木がはぜる音がいたるところで響いている
「お姉ちゃんっ!どこ!?どこなの!?」
姉が心配で涙がこぼれてくる。熱が厳しく汗もとまらない。
必死の表情で姉をさがす
姉を探しつづけている途中に何かを感じて立ち止まる。
「人の気配がするの・・・」
「いつもは誰もいないのに・・・」
そう感じた瞬間、少し離れたところで轟音が響く
意識をそちらにむけると知っている気配を感じとれた。
「お姉ちゃんっ!」
疲れも汚れも先ほど感じた人の気配も気にせず、姉の元へ全力で向かう
そして姉のいる場所に辿りついた。
「お姉ちゃんっ!大丈夫?何してるの・・・?」
振り返る姉。その表情からは深い悲しみが感じとれる。
「おねえ・・・ちゃん?」
「泣いているの?」
・・・
「ごめん・・・ね。ナノちゃん」
「私は・・・・・」
姉が何かを言いかけた途中、背後から重い衝撃を受けた。
「あっ・・・」
必死に姉に向かって手を伸ばす。姉もこちらに走りよってきている。
姉が私に向かって何かを叫んでいる
「!!って。・・・でしょ!・・・ちゃん!・・・ちゃ・・!」
そこで私の意識は途切れた。
呪文
入力なし