姉妹の戦い
お姉ちゃん「あなたを今から捕らえます。」
ナノ「お姉ちゃん嘘なの・・。シオン藩の人だったなんて。だってお姉ちゃんはセントレイクで・・・」
お姉ちゃん「ナノ・・・。あなた私の名前を言えるかしら?」
ナノは思い返す。お姉ちゃんはお姉ちゃんであって名前を知らないということを。お姉ちゃんの出自や小さい頃の出来事などを思い出せないということを。
ナノ「今理解したの・・・。でも私にとってお姉ちゃんはお姉ちゃんなの!私はお姉ちゃんに会いたかった!一緒にいたかったの!だから・・・」
お姉ちゃん「もう一度言うわ。あなたを今から捕らえます」
会話をさえぎって姉が告げる。
ナノ「・・・っ。テラちゃん!離れててっ!」
お姉ちゃんとナノは、同時に唱えた
2人「神術:降神」
お姉ちゃん「天照」
ナノ「市杵島姫」
市杵島姫「あなたは意識を失わないのですね。お母様相手ですか。骨が折れますね」
天照・お姉ちゃん「・・・・」
ナノ「お姉ちゃんには手加減はしなくていいの。感じるの。手加減をしたら確実に負けるの。」
市杵島姫「ナノあなたもそう感じているのですね。私も同感です。相手はお母様なので勝てるかどうか。」
ナノ「テラを逃すためにも撤退しなくちゃいけないの。逃げ道を作ってくれるだけでも構わないの」
ナノは市杵島姫と現世と隠り世の狭間にいるため、会話することができるようになっている。
市杵島姫「分かりました。でも逃してくれるような相手でもありません。全力を尽くします。」
ナノ「お願いしますなの。」
市杵島姫は水の神ながら現在水がある場所ではないため、どうしてもナノの属性に頼るしかなかった。
お姉ちゃんと天照の親和性は100%。
しかし、ナノと市杵島姫は属性の違いとまだナノが未熟な点からいって親和性は80%というところだった。
お姉ちゃんは、戦いを有利に進めるために炎陣を発動。炎陣により辺りは炎に包まれた。
お姉ちゃん「これで私の力をフルに使うことができる。逃げられると思わないことね」
ナノ「有利な戦場にされてしまったの。水の防御ができなければ不利になってしまうの」
市杵島姫「ナノ。儀式神楽を舞わないと水を作ることはできません。もしやるとすれば舞う時間はあなたに負担をかけることになってしまいます。いけますか?」
ナノ「大丈夫なの。私が得意の防御支援を神様の属性強化で使うの。」
市杵島姫は儀式神楽を舞い始めた。それを見過ごすほど天照とお姉ちゃんは甘くはない。
当然に阻止するために行動してくる。
天照・お姉ちゃん「炎弾」
指向性が強い炎の玉を打ち込んできた。ナノは隠り世と現世の狭間から支援をする。
ナノ「雷壁っ」
ナノの防御神術は有効ではあったが、熱線でダメージは通ってしまう。
天照・お姉ちゃん「連射炎弾」
ナノの身体にダメージは溜まっていき、戦いは不利になっていく。
ナノ「超速再生!」
ダメージを受けても市杵島姫は、神楽をやめない。それが勝つための最後の手段だから。
ただ状況不利は変わらない。市杵島姫とナノの降神術はお姉ちゃんの降神術に対しての理解も経験も足りないからである。意識がある状態とない状態ではそれほどの戦力差になってしまう。
天照「・・・一撃で仕留めなくて良いのですか?」
お姉ちゃん「捕らえることが第一優先。だからあの子を戦闘不能にするだけで十分です」
天照「そろそろ私の目を使ってみては?嫌な予感がします」
お姉ちゃん「そろそろ本気になった方が良さそうね」
お姉ちゃんは緋色の目を使って、未来視の能力を発動させる。
市杵島姫「あともう少しです。耐えてくださいナノ。」
ナノ「お姉ちゃんの様子が変わった・・・。大技が来るかもなの!」
市杵島姫「もうあと少しです。全神気をもって防御に回してください。後で回復させます。」
お姉ちゃん・天照「炎龍」
炎が龍を形作って襲ってくる。
ナノ「っ!雷壁ぃ!」
ナノの身体は、炎に包まれた。市杵島姫に属性を強化してもらえているおかげで障壁は壊れない。
ただ熱線がどうしてもダメージになってしまう。ナノはこれが最後の一回の超速再生になってしまうほど雷壁に神気を注いでいた。
ナノ「超速再生」
身体の傷は回復したが、もう神術は発動できない。そのタイミングで市杵島姫の儀式神楽が終了した。
市杵島姫「ナノ頑張りましたね。今終わりました。こちらから神術を使います。少し休んで回復してください。」
ナノは一時の眠りについた。
市杵島姫「これで水を使うことができます。今からは私が相手です。お母様。」
市杵島姫「私もあなたと同じで未来視の力があるんですよ。ただお母様と違って可能性の未来でしかありませんが。」
市杵島姫「竜神の目」
目が金色に輝いた。市杵島姫の未来視の力が発動。ここからの戦いは、未来視対未来視の戦い。
どちらかが見誤った段階で負ける戦いになった。
ここまでナノが繋いでくれた想いを、無駄にはすることができない市杵島姫は、見誤ることは許されないと思っていた。
市杵島姫「ありがとうナノ。あなたのおかげで本気で戦うことができます。」
市杵島姫は、水連を発動させた。水連は水の玉を連続で打ち出すことができる技である。
天照「炎障壁」
市杵島姫「お母様の属性は太陽神。いわゆる炎。対して私は水。どっちが有利か分かりますよね?」
天照「私の炎をそこらの炎と一緒にしないでくれます?水も蒸発するような高温です。簡単に防御できると思わないで。」
市杵島姫と天照の未来視と属性有利で拮抗が続いていた。天照は痺れを切らして動き出した。
天照「炎装、炎光」
炎を纏って速度を上げて距離を詰めてきた。
ナノ「おまたせなの!」
そのタイミングでナノの意識が回復する。
天照は炎掌で近距離攻撃を仕掛けてきた。そこを市杵島姫とナノは見過ごさなかった。
ナノは後ろに音速移動をし、市杵島姫が水龍を使うことでダメージを与えようとした。
お姉ちゃんも未来が見えているため炎光を左に使うことで回避。
そこから炎龍を最大火力で使ってきた。お姉ちゃんも神気を空にする覚悟である。
天照・お姉ちゃん「炎龍」
最大火力の炎龍が市杵島姫とナノを襲う。その炎龍をいとも簡単に水壁で受けた。
降神をし続けているお姉ちゃんの神気は少なく、天照の神気と合わせても当然市杵島姫とナノには及ばなかった。
お姉ちゃんの神気が尽きたところで、ナノは音速移動で雷掌を叩き込んだ。
お姉ちゃん「ナノ。合格よ。」
お姉ちゃんは、戦闘をやめてナノにある提案をした。
お姉ちゃん「私と悪神を倒すために戦ってくれない?」
お姉ちゃんの雰囲気が昔のお姉ちゃんに戻っている。
ナノ「悪神・・・??なの??」
決着から一転、お姉ちゃんからの予想外提案だった。
イラスト ぴこ
シナリオ 優希
呪文
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