お花畑とパタパタしっぽ
「ねえ見て! 右も左もぜんぶお星さまみたい! ここが『りょこう』っていう特別な場所なの?」
隣を歩く私に、マロンはきらきらした瞳を向けて身を乗り出してきた。
「そうだよ。マロンに見せたくて、ずっとここに来たかったんだ。喜んでくれて嬉しいよ」
「うん! マロン、こんなに広いお外は初めて! お日さまの匂いがして、胸がフワフワする!」
はしゃぐあまり、マロンは可憐な白いワンピースの裾をきゅっと掴み、しっぽをさらに激しく振った。
「落ち着いて、マロン。しっぽが風車みたいになってるよ」
「だって、嬉しくてお尻が勝手に踊っちゃうんだもん! あ、あっちに大きな虫さんがいる! 追いかけてもいい?」
「はぐれて置いていかれないでね」
「大丈夫! 迷う前に、広場からする美味しそうなご飯の匂いを目指してダッシュするから!」
マロンはそう言うと、満面の笑みでお花たちの中へと駆け出していった。
呪文
入力なし