雪原のぬくもり
一条蛍は頬を上気させ、雪見風呂を満喫していた。そんな彼女の視線の先には、同じくお湯に浸かって固まっている小鞠の姿がある。
「ほ、蛍……いくらなんでも近すぎないかな。あと、その……なんだ、見すぎ」
小鞠は必死に顔を隠そうと腕を組むが、蛍は全く意に介さない。
「だって小鞠先輩、今日はお肌が一段とツヤツヤで可愛らしいんですもの。あ、そうだ。この後、私が背中を流して差し上げますね」
「えっ!? い、いや、それは自分でするから! 大丈夫だから!」
蛍の真っ直ぐすぎる熱視線に、小鞠はさらにタジタジとなる。蛍はにっこりと笑うと、お湯の温度を確かめるようにゆっくりと身を乗り出した。
「大丈夫です。私、先輩のことなら何でも分かっていますから。あ、そんなに縮こまらないでください。もっとリラックスしましょうよ」
「だから、その言い方が逆に落ち着かないの!」
雪景色の中で響く小鞠の抗議の声。蛍はそれさえも楽しそうに聞きながら、満足げに微笑むのだった。
呪文
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