温泉発明品
「ねえねえ、この発明品すごいでしょ!」
ララ・サタリン・デビルークは、自身の尾を揺らしながら、水面をバシャバシャと叩いた。彼女の背後では、反重力機能で浮遊する銀色の球体装置が、周囲の気温を一定に保ちながらぷかぷかと漂っている。
「これがあれば、宇宙のどこでもお風呂が楽しめるのよ!」
その瞳は純粋な喜びに満ちていて、彼女が何を語ろうとも、その隣にいる者はただ圧倒されるしかなかった。
「……ララ、それは雪山で使うには過剰装備すぎないか?」
「えー? そんなことないよ! ほら、このスイッチを押すとね……」
彼女がピコピコと装置をいじると、周囲から突然、シャボン玉のような無数の泡が噴き出した。泡は冷たい夜の空気に触れて、パチンと弾けるたびに温かな香りを広げていく。
「うわっ、ちょっと待て!」
「あはは! 大丈夫、これ全部あまーい香りがするお湯の泡だから!」
彼女はケラケラと笑いながら、泡にまみれた手でピースサインを作った。無邪気で、予測不能で、どこまでも自由。彼女の隣にいると、日常の些細な悩みなど、すべて泡とともにどこかへ消えてしまうような気がした。
「さあ、リラックスしよ!」
そう言って、彼女はまた水面を跳ねさせる。冷たい雪景色と、目の前の温かな温度差が、この場所だけを別世界にしている。彼女の笑顔は、凍えるような冬の冷たささえも溶かしてしまうほど、鮮やかにその場を染め上げていた。
呪文
入力なし