ナノの選択
ナノ「お姉ちゃん・・・なんで泣いていたの?」
それだけを考えていた。
森の住処は燃えてなくなってしまったためもう住むことはできない。
この後のことも考えなければいけない。それは火災で無一文になってしまったから。
ナノ「お姉ちゃん・・・これからどうしよう。お姉ちゃん会いたいの」
今は、それどころでもないことは確か。お金も住処もない状態だから。ナノは考えた。
ナノ「ここを出るの」
ナノは思い立ったら行動は早かった。
首都への旅立ちを決め、準備を進め残った物を集めて旅立った。
途中かき集めた物を売ってお金を作り、そのお金を首都への旅立ちの軍資金にした。
首都へは1週間近くを要した。首都へ着いた時に大きな問題に直面した。
今ここにいても住処やお金は手に入らない。
首都に着いたらやったことは、仕事探しだった。
お金がないと部屋を借りることはできないから。
「このお店で働かせてくださいなの」と1日中探し回って1件だけ働き口を探すことができた。
ナノは首都のお花屋さんで働くことになった。
最初の数日間は働いたお金を安い宿屋を借りて生活し、安く借りれる小屋を探した。
数日後に運よく安く借りることができる小屋を見つけることができた。
ナノは、激動の毎日から考える余裕はなかったが余裕ができたことで、今後のことを考える。
ナノ「お姉ちゃんを探す手がかりはどうしよう・・・」
ナノはフラッと立ち寄った本屋で魔法についての本を読んだことを思い出す。
ナノ「これなのっ!」
ナノは、魔法を独学で学ぶことを決意し、魔法書を購入して独学に打ち込んだ。
仕事をし、そのお金は、独学のための本や道具、部屋の家賃や生活費に全て消えていった。
そして、努力に努力を重ねた3年後ナノは聖職者となっていた。
ナノには、ヒーラーとしての適性があった。そのため、ギルドに聖職者を勧められたのだ。
ナノは今では立派な冒険者として活躍しているため、お金はある程度溜まってきた。
ナノ「これでお姉ちゃんを探す旅ができるの」
3年間のナノの努力は報われた。
これからこの広大な世界を旅して絶対にお姉ちゃんに会うことを決意し、旅立ちの準備に入るナノなのであった。
イラスト:ぴこ
シナリオ:優希
呪文
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