【天秤の悪魔】第17話
メスシリンダーガキ著
『転生したらTSして悪魔になったので、ロールプレイします』
第17話より
「…………さっぱりわからんな」
文字の欠損、擦れ、翻訳不可などでそれくらいしか分からなかった。
唯一気になるのは祭壇という単語だが、それだけでは何も分からない。
「とりあえずさぁ、明かりもっと付けようよぉ。こんな暗い所で文字なんか読むと目が悪くなるよぉ」
「それもそうだな。予備のランタンも使うか」
「準備しよう」
ネコの悪魔が荷物から予備のランタンを取り出し、明かりを灯した。
「ぬぅ、せめてこの翻訳できない文字の内容も知りたい……」
「私わかるよぉ」
「本当か?」
「今の言語だと……上とか空とかにいる存在? かなぁ。あ、もっと簡単にいうと神様的な意味だねぇ」
「神様……なるほど。じゃあ祭壇とか、祈っていたことから信奉者だったのかもな」
「それなら合点はいくな。これは大発見になるのか?」
「まだ分からんな。というよりこの翻訳不可の部分の意味を知れたのが今の所一番の功績だな。よく知ってたな」
「えへへー、伊達に長生きしてないからねぇ」
「見た目若そうなのにか? というか翻訳が本当に正しいなら是非論文に使わせて――」
――何か、強烈な違和感を感じた。
自分は今誰と会話をしていた?
今の女の声は誰のだ?
「「…………」」
「? どしたの? ワイバーンが矢を受けたような顔して」
呪文
入力なし