『世界最強の魔法使い』ミリィ・アトワネットは、元気いっぱい!《世界最強の魔法使いは、癒されたい》
『私の魔力、見せてあげる! ( ・`д・´)キリ』
真剣な表情で魔力(マナ)を練り上げる女の子。
その彼女の身体から解き放たれる魔力量は、誰もが目を疑う程の、絶大な魔力だった――
――――
――
-ミリィの過去の記憶-
両親の顔を思い出せず、ひたすら生きる事に執着して生きてきた少女がいた。
その少女は、名前を持たず、まだ小さな幼い女の子だった。
少女
「……ぅ、おなか、すい、た――」
雨が降る中、深い森へその足を運ぶ。
生きる為に、食べなくてはいけない。
少女は必死に食料を探す。
しかし――
ついに疲れ果ててしまい、やがて大きな樹木の下で、意識を失ってしまった。
(何故、私が……こんな、目に――お母、さん……お父、さん……――――ど、こ?)
この世界は、残酷だ。
少女が倒れる事など、今を生きる世界では珍しい事ではない。
世間では大飢饉に見舞われ、世界崩壊の危機に陥っている。
そして、生死の境を彷徨う生きるか死ぬか、死との隣り合わせで貧しい暮らしをしていた彼女に、孤児院を経営している一人の女性が、少女を見つける。
女性は、少女が冷えきった身体を温めるように優しく抱きかかえる。
そしてそのまま、孤児院がある方へと歩き始めたのだった。
一年後――
少女は、孤児院で元気に暮らしていた。
それでも食糧難は今でも改善されておらず、今日もいつものように山へ食料を取りに行く予定だった為、孤児院の入口へ向かった。
すると、一人の大人の女性が院長と話しているのに気付く少女。
いったい何だろうと院長の所へ近づいていくと、大人の女性は、院長と何やら重要な話をしていたようだ。
彼女の名前は『ミア・アトワネット』――
院長の話だと、現代の魔法士の中で、歴代最高の世界最強の魔法使い(魔法士)だという。
ミア
「それでは、院長。話の通りに、その少女を――」
少女
「……?」
一体、何の話をしていたんだろう……?
話の内容を理解していなかった少女は、不思議そうに女性を見つめていた。
この出会いは、後(のち)に少女にとって大きな転機を迎える事になる。
そして――
後になって、その話の内容を、院長から聞かされる事になる。
それは、ミアが少女を引き取りたいという話だった。
ミアは、少女の内に秘めた魔力(マナ)を見出していた。
院長はその話を快く受け入れ、翌日、少女は院長との別れとなった。
少女
「う……院長ぉ、う、ひっく……ぅ」
院長
「ほぉ~ら、泣かないの。ミアさんはとっても強い魔法使いさんだから、あなたも強く生きるのよ?」
少女
「ぐすっ……ぅ、うん……わかっ、た――」
最後の挨拶を済ませた二人。
これで一生会えない訳ではないが、それでも短い時間だったけど一緒に過ごしてきた孤児院での暮らしは、少女にとってそれほど悪い訳ではなかった。
ミア
「それでは、私達はもう行きます。何かありましたら最寄りの街で通達を出して下さい」
院長
「はい。わかりました」
ミア
「それじゃあ、そろそろ行くとしようか」
少女
「は、はい……」
ミアと少女は、院長に手を振り、遠ざかって行く。
院長
「道中、お気をつけて――」
院長は御辞儀をしながら、二人を見送った。
二人の姿が、見えなくなるまで……――
* * *
五年後――
その後、魔法使いの師匠となってくれたミアに、親代わりとして育てられる事になっていた。
今まで自分でもわからなかった才能が、みるみる開花していき、少女は魔物達を幼いながらも、一人で倒す程までに力を付けていった。
しかし、ある時――
ミアから自分が数年前から『不治の病』に侵されている事を告げられる。
もう――それほど、時間がなかったのだ。
それからというもの、今まで以上に厳しく教えられ、地獄の日々が続いた。
少女を引き取ったあの日から、全てを少女に託そうと決めていたからだ。
そして、ミアが今まで培ってきた魔法技術や知識のあらゆる全てを引き継ぎ、いよいよ『卒業試験』を受ける事になった。
試験前日の夜、少女は師匠に呼び出され、尋ねると名前の一部を与えられる。
少女はとても喜び、試験に向けてその日は早く寝てしまった。
翌朝――
いつも通りに少女は起き、日課となっている食事を用意する。
そして朝食の用意もでき、休憩しようとした時、ふと気づいてしまう。
普段なら、朝食が出来上がる頃にはミアはいつも起きてきていた。
でも、今はまだ起きて来ない。
(どうしたんだろう、師匠……何か、あったのかな?)
いくら待っても起きて来ない。
さすがにこれはおかしいと思った少女は、彼女の部屋に行くと、そこには……
微笑んだままの冷たくなった、師ミアの姿があった。
少女が気づいた時には既に遅く、後悔した。
あらゆる病気や状態異常を治す、万能回復魔法の研究もしていた少女は、あとわずかまで迫っていたのに、間に合わなかった。
死んでしまっては、例え魔法が完成したとしても、意味を成さないからだ。
少女は、自分の無力さに嘆き、何度も何度も、泣いていた――
そして、現在……
あの時、師匠が残して(付けて)くれた最期の言葉を、今も時折、思い出す。
あの人の声、あの人の顔。
あの人の最期の言葉――『ミリィ・アトワネット』と、名付けてくれた時間(とき)の事を。
続く。
*****
【作者コメント】
・どうもお世話様ですぅ(*´▽`*)
小説家になろうで書いていた、オリジナル小説『世界最強の魔法使いは、癒されたい』の内容です。
色々あって、データが消えてしまいましたが、こちらに残すようにしました<(_ _)>
・イラスト加工は毎度お馴染みの「Power Point」にて作りました(*´▽`*)ぬふふぅ☆彡
・Xにて小説の動画も少しずつ公開していますので、是非見てみてネ(∩´∀`)よろ~デス!
⇒ https://x.com/MiliyAtowanetto
最後まで見て頂き、ありがとうございました<(_ _)>
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