悪魔の子
機械仕掛けでも、魔法仕掛けでもない、未知の異能。
人々は恐れおののいた。悪魔の子だと。
少女を庇う者などいなかった。
不義の生まれという謂れもあって、誰もその誕生を喜べず、しかし呪いによる報復を恐れ、誰もその死を願えなかった。
畏怖、憐憫、嫌悪、盲信。
少女の周りには負の感情ばかりが群がる。
そして魔皇軍の襲来が、少女の不幸に拍車をかけた。
嗚呼、やはり──。
人々は思わずにはいられない。あの少女は災厄の前兆だったのだと。魔性の尖兵に他ならなかったのだと。
愛を知らぬゆえ情を持たず、しかし人の世の不条理だけは誰よりも多く目の当たりにしてきた。
「そんなにも世界が憎いなら、わたしが焼き尽くしてやるよ……!」
愛されたい。認められたい。
だからこそ彼らの願いに応えて、世界を滅ぼすと誓う。
その矛盾に、少女が気づく日は訪れるのだろうか──。
呪文
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