漆黒狐は夜に目覚める
辺りが静まり返る丑三つ時、明かり一つない暗夜の中で、一つ、眩しい程の金色の明かりが灯った。
神々しくありながらも禍々しい妖気を纏ったそれは、中心に漆黒の影を浮かび上がらせる。
黄金の双眸は細く光ると、そのすぐ下で眉月のようににやりと曲がった口元から、くつくつと笑い声が漏れる。
「異界に異能、未知の技術……あの三藩がいがみ合いを止めて手を取り合うとは、妙竹林なこともあるもんじゃ」
世界の変容をすぐさま感じ取ったその金色の影は、堪え切れぬ笑いに肩を震わせた。
燃える妖気が闇夜を照らし、その邪悪な歓喜を染み渡らせる。
「それにしても、我の目覚めにこのような催し事を用意してくれるとは、随分と気が利く世界じゃ」
ゆらりと揺れる冥暗は、恐ろしい程上機嫌に歩き出す。
「ここはひとつ、我もしっかりと楽しませてもらうとするかの」
***
後→ https://www.chichi-pui.com/posts/d4805995-0aba-4bd8-a2f8-90beb037be48/
余談 本当は男性の妖狐のイラストにするつもりだったのですが、何故かどう頑張っても女性にしかならなかったので妥協しました。結果的に仕上がりはいい感じになったので、結果オーライということで……。
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