フィーネと森の仲間たち
ある日、フィーネが少し恥ずかしそうに切り出した。
「ご主人様、一つお願いがあるのです。出会った洞窟の近くまで行きたいんです。あそこで暮らしていた仲間に、フィーネが元気にしていることを伝えたいのです。」
普段、自分からお願いをすることがほとんどないフィーネ。そんな彼女の頼みなら断る理由はなかった。
「もちろん。行こう。」
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数日後、俺たちは出会いの洞窟近くの森へやって来た。
木陰にレジャーシートを広げ、昼食の準備を始める。
「フィーネ、少し待ってて。湧き水を汲んでくるよ。」
「はい、お待ちしています!」
水筒を持って少しその場を離れ、湧き水を汲んで戻る途中、不意に話し声が聞こえてきた。
(誰かいるのか?)
木陰からそっと様子を覗く。
そこにはフィーネを囲むように、数匹の小さなリスが集まっていた。
「……それでね、ご主人様、とっても優しいんだよ。」
「フィーネを助けてくれて、一緒に暮らしてくれてるの。」
「『フィーネ』っていう、とっても可愛い名前も付けてくれたんだ。」
「フィーネね、この名前も、ご主人様のことも大好きなの。」
思わず顔が熱くなる。
(……そんなに褒めなくても。)
照れ隠しに身を引こうとした瞬間、
パキッ。
枝を踏む音が響いた。
「あっ、ご主人様!」
フィーネはぱっとこちらへ駆け寄り、勢いよく抱きついてくる。
「お帰りなさいです!」
「ただいま。」
頭を撫でると、フィーネは嬉しそうに笑い、リスたちを振り返った。
「ご主人様、この子たちはフィーネがここで暮らしていた頃のお友達なんです。」
そして今度はリスたちに向かって胸を張る。
「みんな、この方がフィーネの大好きなご主人様!」
照れくささで思わず苦笑すると、リスたちは楽しそうに鳴きながら、まるで祝福するように俺たちの周りを駆け回っていた。
呪文
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