アリスの大冒険⑪
バタンッ!
大きな扉が閉まり、
中はしんと静まり返りました。
アリス
「……入っちゃった」
アリスちゃんの目の前には、
はるか上の階へ続く長い階段と、
大きな歯車がいくつも並ぶ、不思議な機械の世界が広がっています。
アリス
「きっと、上に原因があるはず……!」
アリスちゃんは、帽子をぎゅっと押さえながら、長い階段をのぼりはじめました。
けれど、そのときです。
ボーン!!
塔の中に、大きな鐘の音が鳴り響きました。
アリス
「ひゃあっ!?」
踊りは免れましたが、階段や足場の歯車が、
ガコン、ガコンと音を立てて動き出しています。
アリス
「わわっ! 足場が動いてる〜!」
アリスちゃんは、鐘がなる度変化する足場を
なんとか上へ上へとのぼっていきます。
そしてついに、時計塔の最上階へたどり着きました。
そこには、金色の歯車がいくつも並んでいます。
けれど、その中にひとつだけ、動いていない歯車がありました。
アリス
「きっと、あれが原因ね!」
アリスちゃんが近づこうとした、そのときです。
ギィ……。
後ろの扉が開き、ゼンマイ女王が入ってきました。
ゼンマイ女王
「無駄よ。
その歯車は、代わりの歯車がないと直せないわ」
アリス
「え!!?そんなぁ💦
………え、待って!!そういえば……!」
アリスちゃんは、ポケットをごそごそ探ります。
実は、穴の中を落ちているとき、
きれいだなと思って、いくつか小さな歯車をポケットに入れていたのです。
アリス
「これ、はまるといいな……!」
アリスちゃんは、ひとつ目の歯車を入れてみました。
カチッ……だめ」
次の歯車も。
カチッ……これもだめ……!
ゼンマイ女王
「ほらね。無駄だと言ったでしょう?」
アリス
「まだ……最後のひとつ…」
アリスちゃんは、最後の小さな歯車を、
そっと空いた場所にはめました。
ガコンッ!!
歯車は、ぴったりとはまりました。
アリス
「はまった!!」
その瞬間、止まっていた歯車がゆっくりと回り始めました。
カラカラ。コトコト。
カチ、カチ、カチ。
時計塔の中の歯車たちが、次々と動き出します。
そして鐘の音が、今度はやさしく、正しいリズムで鳴り響きました。
ゴーン……ゴーン……
アリス
「やったー! 直ったよぉ!」
そのとき、ゼンマイ女王の体がぴたりと止まりました。
ゼンマイ女王
「あ……あ……あーーー!!」
ゼンマイ女王は、そのまま床にころんと倒れてしまいました。
アリス
「女王さま!?」
……つづく
呪文
入力なし