傘を巻く人
街角のビル風に 迷子になったまま
新しい靴のリズム まだぎこちなくて
鏡みたいな歩道に 映る私 揺れてる
雨上がり 傘をたたむ指先
空回りばかりのモーニング
心の中 片づけられないまま
人波に溶けていく
笑われたっていい ほんとは弱いこと
知られたくないけど
梅雨空が急に晴れた日には
少しだけ歩幅を合わせてみる
駅まで続く並木道 雨粒まだ残して
まるで昨日の私 拭えずにいるけど
季節はちゃんと巡る 気づけば夏の匂い
こぼれ落ちたため息 風がそっとさらう
雨上がり 傘を閉じる瞬間
少しだけ前を向けるよ
どこか遠く 見上げた曇り空
光が差し始める
忘れかけてた夢 ポケットの中で
まだ捨てられないまま
新しい私がはじまる日には
きっとほら 涙も笑顔に変わる
人混みに紛れた小さな勇気
ほら また一歩
雨上がりのプロローグ
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6月11日は「傘の日」
https://jupa.gr.jp/news/view/130
呪文
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