小説『寿司笑秋、晴天の猫は曇天に笑う』【ニャンノ世界】
『寿司笑秋、晴天の猫は曇天に笑う』
寿司笑秋、ってのは
こういうことニャ
と秋風カラリは言っていた。
寿司笑秋、ってのは
秋の風情と寿司を食べて
笑顔になることを
指すんだよ。
と、秋風カラリは言っていた。
単に寿司食べるだけだとか、
そういうことじゃないんだよ
と、秋風カラリは言っていた。
秋風カラリはカラリとしている。
群衆や大衆は
秋風カラリほど
賢くなんてないのだと、
企画書なんて
デフォルトのままだと
思っていたりするのだろうか?
いや、書いた人の思い
見ているかと、
秋風カラリはカラリとしている。
空は晴天
なれど、心は曇天
秋風カラリはカラリとしている。
清々しいほどに笑顔で寿司を食べる。
元気そうに見えたら嬉しい…
けれど、心は笑ってるかと
いうのは、違って
心の中は雨模様
しかし、秋風カラリはカラリ
としている、
さっぱりしなくちゃ
呑まれるし、
イイネホシサの
モノドモの
オモイにやられる
ワケには
イカヌと
クチをすぼめて
寿司を喰らう
2頁
空虚なる虚無と虚構が
カラリの胸の内にはあった。
悟られまいとせども、
食し呑み込めず
地面に吐く…
異物があると
心はノイズ
寿司を食っただけではダメだ
寿司×秋(あるいは秋要素)×笑顔
この、どれかが欠けてしまったら
カラリは心の中で涙を流した。
平気ではない…胸のうちにて
暴れし鬼が牙を剥きそうになって
慌てて押し込める。
3枚目
修羅を底に置いてきた
あるいは刀を…
カラリとしているから
心の天気は晴天ありたい。
曇天じみた曇り空すらも
晴れるほどに
心地よい太陽でありたい
月を見ながら詩を紡ぐ
餅寿司喰らいて
瞼が歪む…
4枚目
考えよう、考えよう
思考することが
月夜に照らす道となる
模索しよう
模索しよう
人の皮を被った
獣もいるのだから
仕方ない
仕方がない
言葉の断頭台に
思うとき…
心は次第に笑顔になる
すなわち、変化の時である。
変化がもたらすは
深層、心の奥底に眠る微笑
月の輝きがもたらす
煌めきに…
心踊らせつつ
寿司を食らう
寿司に歌う
5頁
私の心はカラリとしている
カラリとはさっぱりしている
憂いをもたらしていた
憂鬱が晴れて
心地よい秋風が
私の心を満たしていた
心は晴天に満ちており
心は曇り空のりも
晴れやかに移ろいゆく
虚構と虚無に満ちた悩みから
解放され…心の憂いは
道を歩みし者に
束の間の安息を灯す
火はないが、
永劫なる時の狭間にて
もたらす邂逅に
目を向ける。
全てが苦悩という
わけではないのだから。
6頁
神話存在である秋風カラリは、
お餅寿司を食べ、月見をする。
生きる楽しみに
食があり、寿司がある
生きる過程で
様々なドラマがあった。
酸いも甘いも苦いも
猫生、生きるうえで
数多の思いを抱くだろう
カラリも生きていたい
秋風カラリは先人達の生き方に
心地よい風が吹いているのを
感じながら、今日という日を
生きているのであった。
呪文
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