覚醒。
繭の外壁が破裂し巨大な穴が出現した、それは単に穴ではなく、まるで巨大なレーザーの砲口にも見え周囲の空間が歪んでいるのが上空に居るノコにも視認できる位だった
ノコ「なにこれ!繭が割れて周りが歪んで見えるんだけど、それに占拠した連中も居ない…」
AI「状況分析出来ました、90%の確率で亜空間ゲート、繭の周囲の様子から恐らく彼らは取り込まれたと思う」
ノコ「確率?…取り込まれる?」
AI「地球圏でも終末事変以前に開発していたようだけどあの"ねじまき猫"でも断念した代物で、わかりやすく言えばノコの好きな古典アニメでの(どこにでも行けるドア)の超大きい版」
AI"のぞみ"からの答えにノコが思い浮かべたのは、あの青いロボットと何故かお風呂場に出てしまうドアの事だった、AI"のぞみ"の説明は続く
AI「ゲートの目的は例えば海の向こうに攻めたい場合、何かに戦力を乗せて送り込む、でもそれだと途中で落とされたり沈められたりするリスクやその量にも制限もあるけどコレを使う事で一瞬にして多くの物を送り込むことが出来る」
ノコ「でも、何も知らずにドア開けたら相手にボコボコにされるって事もあるじゃない」
AI「発動しなかったのはその時代の私達には勝てない事を知っていたから、そして【コレ】はその機会を…地球圏が弱体化するのを待っていた、報告にあるような活動を停止していた訳でなく、恐らく地球圏に漂着してから今まで活動し続けていた...」
ノコ「終末事変もこの繭の所為だっていうの…?」
AI「そう、地球圏のデータベースに入り込んで嘘の情報をまき散らし混乱させた結果、目論見通りに地球圏の文明は衰退、でもそれを乗り越えて文明を再興するケースもあるし確認をしたかった、そして今日彼らを取り込んで理解した、この100年進歩がない事が…だから今ゲートが開いたの」
AI"のぞみ"の話が本当なら"黄昏梟"が外部からアクセスして目覚めさせた訳でもなく『神の繭』自身が判断してゲート開いたって事になる、穴の空間の一部か開き【何か】がせり出してきた
AI「データ照合無し・構成物も照合無し…地球由来の物じゃない…でもこちらの時空に定着しきっていない...もうアレしかないかも...」
ノコはAI"のぞみ"が何かを決意したように聞こえた...
次回、最終回っぽい?
呪文
入力なし