水着ちゃん
(おんなのこは、うみへ あしを いれました。ひんやりと つめたい みずが、きもちいいです。なみの おとが、じゃぶじゃぶと まわりに ひびきます。)
「きゃはは! きもちいいー!」
(おんなのこは、みずを バシャバシャと はねさせます。てで みずを すくって、そらに むかって まきあげると、たいようの ひかりを あびて、きらきらと かがやきました。からだが びしょぬれになっても、おんなのこは へいきです。たのしくて たのしくて、わらいごえが とまりません。)
(そのとき、ふと、みずの そこが、ゆらりと ゆれたような きがしました。おんなのこは あれ?と おもって、みずの なかを のぞきこみます。でも、なにも いません。ただ、みずが ゆれているだけでした。)
(おんなのこは、きにせず、また じゃぶじゃぶと みずを はねさせます。でも、みずの そこから、だれかの めが、じっと おんなのこを みているような きがしました。つめたい かぜが、ふっと おんなのこの うでを なでていきました。)
(おんなのこは、ふしぎに おもいながらも、みずあそびを やめません。)
(たいようは まだ そらで ひかっています。みずの おとだけが、じゃぶじゃぶと うみに ひびいていました。)
呪文
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