尊死の予感 #楽しみすぎて脳内もスカートも大爆発な件
目の前に広がる青い海と、どこまでも高い初夏の青空。
潮風が心地よく吹き抜ける最高のロケーションの真ん中で、わたし――ユリカは、待ち合わせの時間をカウントダウンしながら、すでにニヤニヤが止まらなくなっていた。
今日の日のために、半袖のブラウスに爽やかなプリーツミニスカート、そして絶対領域を完璧に演出する白いニーハイソックスという、自分史上最高の勝負服をコーディネートしてきたのだ。
だって、今日は待ちに待った、大好きなあの子、アキとの二人きりのデートなんだから……!
「まずは海辺をお散歩して『風が気持ちいいね』なんて笑い合って……そのあと、あのオシャレなテラスカフェでパンケーキを『あーん』って……。あ、待って、それじゃわたしの心臓が持たないっ! でもでも、夕暮れの浜辺でさりげなく手を繋いだりしちゃったら、そのまま勢いで……!!」
脳内で繰り広げられる甘酸っぱすぎるデートコースの妄想。
アキの可愛い笑顔が脳裏に浮かぶたびに、わたしのIQはみるみる低下し、意識は完全に桃源郷へと飛んでいた。
……だから、全く気づいていなかった。
海からの強烈な突風がビューッ! と吹き付けて、プリーツミニスカートの裾を、これ以上ないというくらい盛大に、かつ綺麗にめくり上げてしまっていることに。
「おーい! ユリカ、お待たせーー!」
「はっ……!? ア、アキの声……!」
遠くからわたしの名前を呼ぶ愛しい声が聞こえて、ハッと我に返る。
慌てて声のする方を振り返ろうとしたけれど……ちょっと待って。なんだかさっきから、腰のあたりにダイレクトに風を感じるような……?
「……って、え? あれ? スカート、どこ行った……!?」
恐る恐る下を見ると、そこには風に煽られてペラペラと踊る布地と、綺麗に露出したボクの白いショーツの全貌が。
「いやあああぁぁぁーーーっっ!? み、見え、見えてる、っていうか全開じゃんバカァーーーっ!!」
慌てて両手でスカートを押さえつけるけれど、アキの足音はもうすぐそこまで迫っている。
あんなに完璧なデートプランを妄想していたのに、まさか最初のエンカウントが「パンチラ全開のお出迎え」になるなんて、神様はいくらなんでも意地悪すぎやしませんか……!?
「ユリカ、どうしたの? 顔真っ赤だよ?」
「な、なんでもない、なんでもないのぉぉぉーーーっっ!!(号泣)」
呪文
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