街を散策
ミユ姫が微笑みながら手を差し伸べ、美桜ちゃんを城下町へと誘った。
美桜ちゃんは城の大きな門を抜けた瞬間、目の前に広がる景色に目を見張る。
「わぁ~!これ、ゲームの世界みたい!」
石畳の道が太陽の光を受けて輝き、その先には石造りの建物がずらりと並ぶ。
古風な街灯が温かみのある光を灯し、まるで物語の中に迷い込んだようだ。
道行く人々は、それぞれ独特な異国風の服を身にまとい、美桜ちゃんには見慣れない魔法の道具やアクセサリーを手にしている。
道端には大道芸人が小さな炎を操り、子どもたちが歓声を上げていた。
「すごい……みんな楽しそう。」
美桜ちゃんの目が輝く。
街角には小さな屋台や露店が立ち並び、売られている商品は美桜ちゃんにとってまるで異世界そのものだ。
老若男女問わず、誰もがミユ姫に親しげな笑顔を向け、彼女に声をかける。
ふと、美桜ちゃん達の目の前に、小さな女の子が駆け寄ってきた。
「ミユ姫様!」
手にぎゅっと握られていたのは、小さな花束だった。庭で摘んだらしい素朴な花がぎゅうぎゅうに詰まっている。
「これ、あげる!」と、ほんの少し恥ずかしそうに差し出す。
ミユ姫は目を丸くしたあと、しゃがんでその子の目線に合わせた。
「まあ、ありがとう。こんなに可愛い花をいただけるなんて、とても嬉しいわ。」
そっと花束を受け取りながら、優しい笑顔を向けると、女の子は一瞬きょとんとしたあと、顔を真っ赤にして嬉しそうに頷いた。
「ミユ姫様、また遊びに来てね!」
女の子が手を振りながら走り去っていくのを見届けた後、ミユ姫は花束を大切そうに胸に抱えた。
「いつも皆さんのおかげで、この国が成り立っています。私も、この国の一人一人を心から大切に思っています。」
その言葉に、美桜ちゃんはミユ姫を見上げて思わず呟いた。
「ミユ姫って、本当に街の人たちから慕われてるんだね。」
「そう思いますか?」
ミユ姫が少し照れたように微笑むと、美桜ちゃんはにっこりと頷いた。
「うん、みんながミユ姫のこと、大好きなのが伝わってくるよ!」
賑やかな市場を後にして歩いていると、広場の片隅に大きな訓練場が見えてきた。そこでは屈強な騎士たちが剣術や魔法の訓練をしている。
剣を振るう音や掛け声が響き渡り、その迫力に美桜ちゃんは思わず足を止めた。
「わぁ、すごい……」
美桜ちゃんが呟くと、ミユ姫がにこりと微笑む。
「彼らはこの国を守る誇り高き騎士団です。ミオちゃんも興味がありますか?」
その時、一際立派な鎧を身にまとった男性がこちらに歩み寄ってきた。
その雰囲気と佇まいから、ただ者ではないことがすぐにわかる。
「あなたが勇者様ですね?」
彼は軽く頭を下げると、真剣な表情で続けた。
「失礼ながら、勇者様がどれほどの実力をお持ちなのか、ぜひ手合わせさせていただきたい。これも国を守る者としての務めです。」
「えええええ~~!?」
続く。
――――――――――――
あらすじ
https://www.chichi-pui.com/posts/c323df78-3fa3-4916-80c3-9afa93b2f244/
前回
https://www.chichi-pui.com/posts/5e20d2ab-8d19-4200-8d8f-0b123f131e21/
次回
https://www.chichi-pui.com/posts/c584e695-c430-49f5-9765-38e2c713f0a5/
異世界の街並みを散策するのってワクワクしますよね!
地味ですけどこういう描写好きです(^ω^)
呪文
呪文を見るにはログイン・会員登録が必須です。
イラストの呪文(プロンプト)
イラストの呪文(ネガティブプロンプト)
- Steps 30
- Scale 7
- Seed 826167751
- Sampler DPM++ 2M
- Strength
- Noise
- Steps 30
- Scale 7
- Seed 826167751
- Sampler DPM++ 2M