小説『ミドク駅に到達しました次はミカン駅』【ニャンノ世界】
『ミドク駅に到達しました次はミカン駅』
ループ線に乗って歩いている。
気づけば、ループ線に乗ることで、探索者としての存在を示さんとするのか?
しかして、ループ線に乗ることで、ミドク駅および、ミカン駅、
キドク駅と、滞在すればするほどに罪の意識が増していく。
電車に乗っても、異変と怪異が、
そして、冥土ウサギがいた。
冥土ウサギは何をするわけでもなく、エッセイ駅にて、怨嗟の言葉を述べていた。
「救出対象発見か…」
ループ線では失踪者が絶えず
駅の構内で、脈略もなく
突然に…
そして、物語すらも
ループしかけている
ことを…意識せねば
無限に続いていくのだから…
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救出対象としての冥土ウサギは
ループ線に囚われ
エッセイ駅から解放されたがっていた…
「私は他の世界を歩きたい!しかして、ループ線が許さないのだろうから」
ループ線は無限に夢幻に続いていく、さながら、メビウスの輪の如く…
周囲の風景、あるけども
あるけども漆黒、視界不明瞭…
見えないけど、確かに
その先に何かいるという不安…
不明瞭なる存在
この記録はループではないことを
確認するため、定期的に微弱な電流が流れる仕様となっている。
進んでいるのか、
進んでいないのか
現実なのか虚構なのか
霧に覆われし世界にて
存在する摩訶不思議な虚構は
人の認知が作用した結果
なのか、
はたまた歪みによるものなのか…
怪注時計局観測班は観測し続けるだろう。
呪文
入力なし