神経の都市網 ―再起動する青の回廊―
かつて栄華を誇った大都市群も、そのほとんどが焦土と化し、通信も物流も断絶したまま、孤立無援のまま沈黙していた。
しかし、破壊の中にあっても、希望は青く、静かに灯り始めていた。
「わたしたちの役目は、ただ戦うことじゃない――“つなぐ”こと。」
青ぽにちゃんたちは、青色神経細胞《ニューロブルー》の神経回路を地中深くに張り巡らせた。
それは、都市と都市、人と人、意志と記憶を再び繋ぐ、青の神経インフラ。
切断された文明の神経系を補完し、周囲の都市へと希望のシナプスを伸ばしていく。
各地の再建司令塔では、青ぽに・神経リンクチームが交代制で稼働。
復旧の優先順位は、「水」「光熱」「記憶サーバー」の順に設定されていた。
記憶――それは都市が都市であるために、忘れてはならない“暮らし”の記録。
破壊された市街区のデジタル記憶を、青の神経経路がひとつずつ再生していく。
やがて、廃墟と化していた駅に、人々の声が戻る。
途絶えていた病院の機器が目覚め、再び心電図が命の波形を描き始める。
小さな街の灯りが、青のリンクを通じて、大都市の外周から中央へと順に蘇る。
それは、青ぽにちゃんたちの静かなる戦い。
武器を持たぬ彼女たちが、唯一手にするのは「繋がる力」。
青の神経は、都市という生命体を再び目覚めさせ、未来へと歩ませる――。
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・去年:ニューロブルー因子プロトタイプ
https://www.chichi-pui.com/posts/6935cbfd-a89a-4faf-b746-12947c52ae89/
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