私の黒歴史(オリジナル)
高校生の時にホームステイ先で撮った写真
(※オリジナルストーリー「史学科の氷見さん」の登場人物です。「史学科の氷見さん」note作品はこちらをクリック https://note.com/mutually_prime/n/nf803c7248945?sub_rt=share_sb)
「史学科の氷見さん」番外編
『長居さんの黒歴史』
今日はディベート部の飲み会で参加者は8人。会もだいぶ進んで俺と長居さん以外の6人は辻井先輩を中心にだいぶ盛り上がっていた。どうやら海外ドラマの話らしい。
初め何となくそれを聞いていたが、次第に2人ともついていけなくなり最近始めたスマホゲームの話をボソボソと2人だけで始めた。それを咎めるような人はこの部にはいない。
「無課金でのキャラクター育成に限界を感じ課金するくらいなら引退するかもしれない」とかなりどうでもいい話をしていた時に、酔っ払った長居さんが俺にスマホの写真を見せてきた。
「これ誰か分かる?」
「えどうしたのいきなり」
「いいから。誰か分かる?」
「えーと、長居さん…かなあ」
「正解」
そう言いながらスマホをしまった。
「高校ん時ね。過去最高に太ってたの」
「さっきの写真?」
「うん」
「そうは見えなかった」
「私の黒歴史だね」
「そこまではないと思うけどな」
「でも胸はあったぞ」
飲んでいたビールを吹き出しそうになったが、それをこらえる代わりに気管に入って激しく咳き込んだ。
「ぶほぉっ!ゴホッゲホッ!おい何を言い出した急に」
「檜山?どうした?」
辻山先輩が声をかけてきた。他のメンバーもみんな俺たちを見ている。
「あ、大丈夫です。ちょっと気管に入って」
辻山先輩は軽く笑いながら他のメンバーとさっきの話に戻った。俺も長居さんの話を追及することにした。ただしささやき声で。
「何でそんなこと言い出したの」
「胸はあったと言ったんだ」
「何度も言わんでいい」
「檜山くんが聞いたから答えたのよ」
「何でそんなこと言ったのか聞いたの!」
「かずちゃんくらいが当たり前だと思わないでね」
「…はい?」
長居さんが言うかずちゃんとは氷見さんのことだ。俺は訳が分からなくなった。
「なぜ氷見さん?」
「確かに今の私は小さい」
「待て待て待て待て」
「なによー」
「酔ってるねだいぶ」
「それは問題じゃない。私が小さいのは私がきちんと理解している」
「何が小さいのかもう分かったから。ちゃんと言わなくていいからね。言うなよ」
「私が言ってるのはおっぱいのことよ」
「だから。せっかくスルーしようとしたのにちゃんと言うなよ。彼氏に殺される」
「私の彼はそれくらいのことで檜山くんを殺さない」
「分かったから。追及した俺が悪かった。酔ってるならこの話もうやめやめ」
「ちゃんと聞いてよー。あれくらいが普通だと思わないでって言ってるんだからね」
「言いたいことは何となく分かってるからもう大丈夫だって」
「分かってない。デリケートな問題なのよ」
「デリケートなら居酒屋で言うなよ」
「かずちゃんはね、大きすぎるの」
「こらこらこらそういうこと言うな」
「見たことある?」
「は?」
「かずちゃんの中身」
「はいやめやめもうやめ」
俺は何とか話題を終わらそうとした。
「見たことないの?」
「あるか!仲はいいけどそういう仲じゃないの!」
「高校生の頃にナマで見た」
「ナマとか言うな」
「あの頃は私も最高に大きかったからけっこう自信はあったのに打ちのめされた」
「長居さーん。そろそろやめようよー」
「メロンがぶら下がってるようだった」
「可愛い後輩にそんなこと言うな」
「かずちゃん、檜山くんの話ばっかりする。最近」
話が急にハンドルを切って俺へ突っ込んできたような気がした
「何と言っていいかわからない」
「かずちゃんの胸ばっかり見るなよ」
「もしかして氷見さんそんなこと言ってたの?」
「逆よ。逆」
「どういうこと?」
「檜山くんはちゃんと私の話を聞いてくれるって言ってた」
「そうなの?」
「本当はおっぱい見てんでしょ」
「正直気になることはあるけど、氷見さんはそれで傷ついてきたって言ってたし。気にしないように頑張ってる」
「偉いねー。そうよ!それよ!」
長居さんが俺の背中をバンバン叩き始めた
「ちょっとやめて」
「かずちゃんのを見る権利を得られるまで頑張ってね」
「はいはい頑張ります」
「それと私はそんなに小さくない」
「分かったから!」
呪文
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