戦闘
レイラの足取りは、薄明かりの照らすダンジョンの深部へと進むにつれて、更に沈重になっていった。彼女の心にあるのは、この冷たくも湿ったダンジョンが秘めている未知への恐れと、それに対する好奇心の入り混じったものだった。
一息ついた彼女が再び足を進めると、その瞬間、彼女の感覚が鋭くなった。周囲の空気が凍りつくような冷たさを増し、重苦しい闇が彼女を圧迫する。その直後、何かが動いた。それは、黒くて大きな影。
「な、何…!?」
ほんの一瞬の出来事だった。彼女の目の前に、黒い鱗を持つ巨大なモンスターが現れた。その目は、赤く燃える炎のように輝いており、レイラを睨みつけていた。
彼女はすぐに剣を構える。だが、モンスターは身を翻し、その黒い鱗が剣の刃を跳ね返した。
「なんて硬い鱗なの……鱗というよりも鎧……?!」
レイラは驚愕する。その鱗はとてつもない防御力を誇り、彼女の剣はモンスターに傷一つつけられない。
呪文
入力なし