歯車少女:吹っ飛ばされて意識が朦朧としてしまったクローエは、一人の少女に助けられる
基本「奴ら」は「時のほころび」から出ては来ない
だが 彼らの醸し出す影響は
こちらの世界を確実に侵食してくる
油断は禁物だった
クローエの周りにも注意を向けていたが
ふと 一つの人影がクローエに近づいているのに気付いた
かなり小さい
ピントを合わせると 女の子のようだ
危険があるとは 感じられなかったが近づいてみることにした
少女は川の浅瀬で何やら立ち尽くしている
全身が歯車と金属で覆われた恰好をした女性を見つけた
いつもなら好奇心から近づくこともあったかもしれないが
今は事情が違う
放っておけば彼女を追ってきている「奴ら」が危害を加えるかもしれない
自分も危ないはずだが 彼女は放っておけなかった
なんとか「奴ら」の目が届かない所へ
誘導しなければ
全身が金属性に見えるその人は想像通り重く
なかなか思うように進めなかった
彼女が途方に暮れそうになった時
すぐそばに金属でできた鳥が舞い降りた
呪文
入力なし