失望の青春
年賀状だけくれる友人だ。それが生存確認みたいになっている。
彼はもう40代。本来なら、役職について家庭を持っているはずだった。
両親が裕福だったから黙認されていた彼も、年老いた両親が死んだときの自分の処遇が怖いらしい。
彼の姉弟は、彼の存在を認めていない。彼は家族の厄介者なのだ。
かつて彼はとても優秀であり、大手商社に就職する。
しかし学校での優秀さは社会では通用せず、心を病んで自宅に引き籠った。
それから20年。彼の時間は止まったままだ。
皆が皆、充実した青春なんかないのにねー
呪文
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