ほころび【とあるシンカロンの回想】
ウォーター。
元気かい?
「はい、異常ありません。」
よいよい。
ウォーター、
娘と会ってくれて
ありがとう。
「いえいえ。
私も大変楽しいです。」
ふふっ、
ウォーターならそうだと思ってたよ。
ごほごほっ、
「今日は体調が優れませんか?」
ええ、良くない。
天は二物を与えないってほんとね。
「、、、。」
はあ、やっぱりアムリタは私には効かないみたい。
ごほっ、
普通に⬛︎ぬわ。
「残された時間は他の人より短そうですね。」
免疫とかどうでも良くなった人類の中、
普通の風邪すら、ごほっ、きっつ。
「ああ、もうお休みになられては、、、。」
ありがと。
でも、毎日終わらないほど
やることがあるのよ。
「存じております。」
知ってるなら、意地悪してるってことよね?
「そんな、、、。」
ごめん、私も意地悪だわ。
「、、、。」
ない時には元気がうらやましくなるわあ。
「そう、ですね。」
もう、あの子を止められないのよ。
その前にやれることを、ごほっ。
「うう。
私に博士の頭脳があれば、、、。」
ありがと。
でも、私にはない、
あなたのその優しさが
とても救いよ。
「そんな。」
ごほっ、今日は行くわ。
「はぃ、、、
、、、うぅ。」
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