ネコノ系マルは一癖二癖あるでニャ【マル育成計画】
拉麺猫乃の店主ネコノはマルを鍛え上げていた。
「マル、ネコノラーメンを作れ!」
「ニャ!」
ネコノ系マルは試行錯誤に励んでいた。
常に日々、同じ味には
ならぬようにワンパターンには
ならぬように心がけているが、
「うーん、新鮮味がねぇな、このラーメン」ネコノのスタッフたち
「そんな!頑張って作ったのに…ぶー!」
「マル、今日は眠って休め…、まぁ、ぼろくそに言われるってことはまだ、成長のチャンスおおありだってことだよ」
「師匠…」
ネコノ系マルは、ネコノのことが好き。
この言葉の熱に彼女は頑張ることができた。
そして、ネコノ系マルはお客さんに応えるためにラーメン作りをがんばる。
時にはラーメンを運ぶこともあった。
ラーメンを食べに来るお客さんは様々で
探偵機関TruthEyesの局長が来たり、
ジャージ姿で食べに来た
元越夜隊のローズリップさんが来ていたり
とお店に来るお客さんは癖が強い。
この前はソリではなく超速いバイクで
来たサンタさんもいるし、
マルはネコノ師匠の住む世界は、
モブらしきキャラがいない。
「師匠すごいです。私の世界より、たくさんいて…」
「ふん、ミラ系ラーメンも好きだぜ、マルよ」
ネコノは微笑んでいた。
「俺がラーメンを作りたいって思ったのもミラのおかげなのさ」
「うちの親がですか…」
「そうだ…、俺はあんとき、存在がなかった時によ、強烈なインパクトをミラは持っていたんだ、眩しかった、眩しくて嫉妬するくらいにな…」
うちの親であるミラを語る時のネコノの瞳はキラキラと輝いていた
「師匠は歴史が濃いですね」
「あぁ、今はそれほどだが、昔はトイレ型の便器にラーメンを入れて作ってたこともあるぞ」
マルは思った。
どんだけ、うちの親が好きやねんと…
「さっ、マル、ラーメン作るぞぉ!うぉーー!!」
師匠は恥ずかしさのあまり、暴走していた。マルは思った、ネコノは照れ屋さんなのだと。
こうして、ラーメン屋の営業を終え暖簾をおろす。世間はクリスマスだが…拉麺猫乃は通常通り、ラーメンを提供する。
ネコノ系マルはコンビニによってケーキでも買うかと考えていた時に
「マル、お前へのクリスマスプレゼントだ」
ネコノが作ってくれたネコノラーメン
「これは…チョコレートラーメン」
「甘いもんも食べたいだろ…ニャニャニャ」
照れくささに頬を染めて頭をかく
「師匠、これからも、よろしく!」
マルの笑顔はネコノにとって尊い宝物だ。
これからも、拉麺猫乃の物語は続いていく、少しずつゆっくりと春に向かって生きていく。
呪文
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