エルフのご令嬢とバイト勇者②
『あ~~ 暑い、クソ暑い、なんもかんも暑い』
「一応お嬢様なんですから、言葉を慎んでください」
『大丈夫だって。誰も聞いてないし、お父様は当分帰らないし』♪
「そういうことじゃなくてですね……。しかし見当たりませんね」
『悔しいなぁ。昨日まではちゃんと追えていたんだけど』
「痕跡が消えちゃいましたからね……。とはいえこの暑さだ、まだそう離れてはいないと思います」
『……いっそ"ダムド"でも使っちゃうか』
「!! やめてください! 山ごと消し飛ばす気ですか?!」
『だ、大丈夫だって。人いないし』
「絶対にいやですよ!! どうせ新聞に『スペンサー家のご令嬢、またも大破壊』『歩く災害、打つ手なし』とか書かれて、"お仲間"として僕の名前も出るんですから」
『いやまぁ……ね』 (汗
「前回の廃鉱山爆破でギルドを追放されて、僕はいまやバイトですよ。勇者なのに!!」
『いや、マジで悪かったって。ギルドの件は私も復帰に協力するからさ。
あんな元勇者のモウロク共なんか、私に掛かればイチコロよ』♪
「……怖いから余計なことせんでください」 (真顔
『傷つくなぁ』
呪文
入力なし