165 ダークエルフお姉さん、路銀を稼ぐ
であれば、仕事をすれば良い、と言われるだろうが今の俺の状況はそれも難しい。
要は怪我をしたのだ、それも全治一カ月。
もちろん、怪我の有無でも出来る仕事はあるだろうが、こちとら賞金稼ぎ……荒事には慣れているがどうもそう言ったスキルは培われていない。
「私がそこら辺の討伐依頼をこなして来ようか?」
と彼女は言うが、俺は難色を感じていた。
仕事上でも人生においても大切なパートナーである彼女の名誉の為に言っておくが、彼女の能力は決して低い訳でもなく、むしろ俺よりも高い実力を持っている。
更には彼女は長命種であるエルフであり、俺よりも長い期間賞金稼ぎとして生きてきた。
しかし俺は……。
「心配性だね、あなたは」
彼女がコロコロと笑う。
笑いたければ笑えば良いさ。
だがしかし、どんな熟練賞金稼ぎだとしても絶対は有り得ない。
そうだね、と彼女は少し考えて言う。
「酒場で稼いでくる、だったら問題ないでしょ?」
酒場……彼女の実力ならば用心棒か?
モンスター退治よりは幾分マシか?
考えを巡らせていると彼女は、決まりだね、と立ち上がる。
「良い知らせを待ってなさいよ」
………。
…。
あれから2週間は経った。
怪我は幾分マシにはなったものの、まだ本調子には程遠い。
だが動かないのは身体が鈍って仕方ない。
要はヒマだ。
彼女は今日も酒場に出かける。
お勤め、と言うやつだ。
俺は彼女を見送った後、フと思い立って彼女の仕事っぷりを眺めてやろうとゆっくり立ち上がった。
痛む身体を引きずって、彼女のいる酒場へ向かう。
俺は何と嫉妬深いのだろうと1人笑う。
ここがーーやっとの思いで酒場に辿り着くと、俺は扉の間からそっと酒場の中を覗く。
酒場は案の定賑わっている。
酒の匂いに釣られそうになり、首を横に振る。
彼女は、と探した所に人だかり、その間から彼女が見えた。
その姿に思わず近くの木箱を倒す。
バニー……!?
用心棒でなく?
派手に木箱を倒したものだから、客、店員関係無しに注目を浴びる。
彼女は驚いた顔のまま俺に寄り、倒れた俺を引き起こす。
「どうして?」
ある意味で見惚れていたのかもしれない。
俺は、思ったままのことを口にしてたらしい。
彼女は顔を赤くして、バカ、とだけ囁いて俺を酒場から追い出した。
俺は当初の目的なんか忘れ、彼女の珍しい表情にとても満足していた。
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ほそく、このだーくえるふおねーさんはこういうかっこをするよりもむしろはだかのほうがはずかしくないんだとか
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