『ラッコ13に終止符を…』【ニャンノ世界】
クルラにとって、それは予想外のことであったし、配下のものは敵対しなければ、処理するつもりもなかった。
だが、彼は敵対した、クルラに対して
魔王であるクルラに対して…
金に目が眩んだのかと疑った
そうでもなかった…
本質的に、クルラに恐怖していたのだろう。
ラッコなれど魔王、可愛い見た目なれど、残酷さをゆうし歯向かうものに容赦しない部分を彼は恐れたのかもしれない…
だが、もう過ぎたことである…
敵対したのなら、命を奪い終わらせる…
実力差は彼の方が上だ
狙撃の腕に関してのみは…
だから、あえて13に撃たせ…
あえて回避せずに当たる…
彼にとってクルラにとって
その一撃は重かった…
だが、彼を殺すには
蟻ほどの痛みだった。
「じゃあなラッコ13…」
かつては配下、今は敵
やらなければやられる非情な世界で
クルラ・ザイガーは
月を仰いで煙草を吸った…
「月が赤いな…」
終わりの時は近い…
討伐隊の敗北だと
クルラは考えている…
勝ちの確信…
なれど、手は抜かない…
油断は禁物だ。
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