神々の対話
そんな星を見下ろし、二人の神が対話をしていた。かつてこの星に住んでいた人間たちから、善の神、悪の神と呼ばれていた存在である。
悪の神は、善の神に問いを投げかけた。
「なぁ、善の神よ。別の次元から、複数の国を人間たちごとこの世界に呼び寄せたらどうなると思う?」
善の神は、微笑みながら答えた。
「もちろん、手を取り合って協力し、この世界を救ってくれますよ」
それを聞いて、悪の神は、意地悪そうに笑った。
「アハハハハッ!そんな訳ないじゃろう!相変わらず、緩い頭をしておるのう!」
悪の神は、笑いを堪えながら続けた。
「人種も言語も、生きてきた世界さえ違う者たちが、手を取り合うはずがなかろう!同じ世界の人間でさえ、醜く争い滅びたではないか!」
善の神は、かつて人間たちが暮らしていた星を見つめながら言った。
「・・・・・・それでも私は、人間たちを信じます」
善の神は、目を閉じ、両手を合わせた。
悪の神は、目を見開き、両手を広げた。
「では、試してみるとしよう!次元の彼方から、世界を呼び寄せようではないか!」
そして、善の神はこの世界を救うために、悪の神は新たな世界を自分の力として取り込むために、それぞれが見定めた国をグランシュライデへ呼び寄せた。
呪文
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