お茶会の招待
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イラストを元に、chatGPTに怪談っぽいものを書いてもらいました。
ジャラさん、楽しい企画の主催ありがとうございます。
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『お茶会の招待』
その屋敷には、奇妙な噂があった。
「一枚の手紙が届いたら、もう戻れない」と。
ある日、古書店で働く青年・俊一のもとに、一通の招待状が届く。差出人の名はない。ただ、金色の文字でこう書かれていた。
「今宵、貴方様を特別なお茶会へご招待申し上げます。」
紙からはわずかに香のような匂いが立ちのぼり、不思議なことに彼は、ためらいもなくその場所へと足を運んだ。
──そして辿り着いた洋館。
室内には人の気配がない。
だが、奥のサロンルームだけが明るく灯っていた。そこにいたのは、白いドレスをまとった美しい少女。
整った顔立ち、艶やかな黒髪、そして、座っているだけなのに空間全体が彼女を中心に回っているかのような圧迫感。
彼女は微笑んだ。だがその笑顔は、瞳の奥に一滴の温度もない。
「ようこそ。ずっと……お待ちしておりましたの。」
俊一が何かを言おうとしたその瞬間、背後で扉が音もなく閉じられた。手をかけて開こうとするが、まるで最初から取っ手などなかったかのように滑らかだった。
「お茶、冷めてしまいますわ。あなたのために淹れたのに。」
無理やり視線を戻すと、テーブルには湯気を立てる紅茶と……血のように赤いジャムが塗られたスコーン。
俊一は手が震えるのを止められない。
「召し上がらないと……帰れませんよ?」
彼女の声は優しいのに、まるで罰の執行人のようだった。
そのとき俊一は気づいた。壁一面に飾られた肖像画の数々。そのすべてに描かれているのは、彼女と対面するかのように座る“別の誰か”の姿。
中には、数年前に行方不明になった人物の顔もあった。
みな、決まって同じ椅子に座り、紅茶を手にして、まるで“これから”を見届けるかのように目を見開いていた。
彼は紅茶に手を伸ばす。
震える指がカップに触れるその瞬間、少女がそっとつぶやいた。
「ねぇ、どうして人は、美しいものからは逃げないのかしら。」
了
呪文
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