レスランド・辺境の村の物語7
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……しかし、戦乱により居住環境が変貌したのは人間だけではなかった。
野生動物、そして魔物の類いもまた環境の変化により移住や生活方針の転換を迫られていたのだ。
中でも、この辺境の地に流れ着いたゴブリンの一団は悪名高く、以前から人々に恐れられていた。
彼らにとってここはまさに楽園であった。前に住んでいた土地に比べて食べ物が豊富にあり、気候も良い。また、人間達もろくな武器を持っておらず、襲っても反撃されることはまずない。
それでも邪魔をする奴がいるのなら皆殺しにしてしまえばいいだけの話だ。それに、もし手頃な雌がいたのならば犯して孕ませることも夢想していた。
奪い、食べ、そして繁殖する。それこそがゴブリン達の至上の喜びでもあるからだ。
……そうして、ゴブリン達はとある村に照準を定めた。
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