窓際の猫耳さん
兄妹は7人もいるから長女の私に、この話が来ることは予想できた。
以前よりは遥かに良くなったが、亜人の地位はまだまだ低い。手に職を付けない限り自立は難しい。
自分で言うのも何だが、私は容姿は良い方だと思う。ただ、頭はバカで手先は不器用。
長男は計算力が高く手先が器用だった。早々にドワーフから弟子との要望で家を出た。
次女は、裁縫が上手く早々に洋服店で服を作成する職についた。
次男は力が強く俊敏で、騎士団見習いとして家を出ている。
私は残念ながら容姿だけだ。でも愛人で良かったと思う。
娼婦なら性病に怯え、20代後半でポイされるのだ。
後の不安は、御主人様が変な性癖をもつ方でないことを祈るばかりだ。
玄関のベルが鳴った。私は深呼吸をして椅子から立ち上がった。
「お待ちしておりました。御主人様」
呪文
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