小説『NeonPopな絡繰街道』【ニャンノ世界】
『NeonPopな絡繰街道』
都市の崇拝者、
邪教や異端が蠢く怪異に溢れる、
日常と非日常の交錯、
黎環時代にかけて起こった、
詳しく言えば、2090年〜2099年にかけての〈終末事変〉により、
それまで、可視化されなかった
異形の存在、霊能の類だと
信じて疑わなかった深淵なるものが
AIの普及によって具現化し、
デジタルを媒介として
顕現した。
虚構(フィクション)
は
現実(ノンフィクション)
へと、侵食していく
その様はいとじゅん系漫画が
示したように、日常の中にある
非日常が展開され、
風船関連の被害は都市を崩壊させるに留まらず、どんどんと空には
幾重にも絶望が広がっていた。
言葉が刃となり、実質的な殺害事件として認知されるようになったのも、
この頃からだった。
終末事変、世界を揺るがし、
社会機構をも変えた其の結末は、
暗黒時代を招いた人類の退化による
危機感の欠如であった。
判断することを機械に委ねた
人類の判断能力や脳というものは
萎縮し、虚無へと化していた。
そして、現在、2225年
人類に代わり、猫が中心となって
社会を構築する時代となった
ネコニャリ時代は、
黎環時代の反省からか
アナログ的なもの
黎都路なファッションを好むようになる。
機械に判断を委ねた末に
崩壊し終末化した暗黒時代により
身をもって知った人類は
機械との付き合い方を
猫に教わるのだ。
「人類、これは違うにゃり、駆動装置になってはいけないにゃん」
空想が錯綜する、
書店に書籍が並ぶ、
電子書籍は、用法用量を
守らなければ脳が崩壊するという
認識で、黎環時代への警告文が貼られている。
街道、怪異が行き交う
街にてラビストテレンスを着た
堂森実弘は、ネオンライトな街に
群像を見る、それは単純な一辺倒ではすまない、勧善懲悪とも言えない
属性やタロットがひしめき、闊歩する
世の中の始まりを感じさせるのだった。
呪文
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