はこいりおひめさま
お姫様は国の中心にあるとても大きなお城に住んでいました。
「はぁ...」
お姫様は窓の外を眺めてため息をつきます。
父であるこの国の王様は、亡き妻の忘れ形見であるお姫様を溺愛し、お城の外に出ることを決して許しませんでした。
『城の外は危険がいっぱいなのだ、お前はこの城で何不自由なく暮らしておればよいのだ』
「...お父様の嘘つき」
お城のはるか下に見える街からは、人々の表情こそ見えませんが皆楽しそうで活気にあふれている様子が伝わってきます。
「お城の外に行きたい...いろんな世界を見てみたい...」
お姫様は毎日外の世界に想いを馳せながら憂鬱な日々を過ごしていました。
ある日、お姫様が城内の庭園の散歩から戻っていると、衛兵たちの声が聞こえてきました。
「泥棒がこの城の財宝を狙ってるらしいぞ」
「入ってくるとしたらそこの隠し通路しかないだろう、今城外のやつらが調べてる」
その声が終わるや否や、不自然に伸びた廊下の先にある影から、たくさんの兵士たちが突入してきました。
「すでに城内に侵入しているぞ!城外の我らも合流して必ず捕えるのだ!」
衛兵たちも兵士たちの後を追いかけていき、お姫様の周りには誰もいなくなりました。
「騒がしいわね...」
「...っ!」
お姫様は兵士たちが入ってきたところを見て気付きました。
「あそこから...外に出れる!」
考える前に足が動きだしました。
普段は常に2人の衛兵が立っていたあの不自然な廊下の先。
特に気にしたこともなかったそこは、城の外につながる隠し通路の入口だったのです。
「衛兵はみんな泥棒を探しにお城の中に行ったはず...いける!」
お姫様は暗い通路を無我夢中で走りました。
外の世界のことは掃除係の少年から少し聞いた程度でしたが、だからこそ知りたい、この目で見たい、お姫様の胸は激しく高鳴っていました。
---海を見てみたい。
---そして船という乗り物に乗って、遠くの国に行ってみたい。
---でもその前に、街でいろんなものを見たり買ったりしてみたい。
---でもお金っていうのがいるのよね...でもこの宝石のブローチとかなら交換してくれるかしら?
そんなことを考えながら走っていると、遠くに出口の光が見えてきました。
出口だ!
ここを抜ければ夢にまで見た外の世界!
ついに...!
お姫様が通路を抜けた先には、彼女が見たことのない光景が広がっていました。
「今日は釣れるかしら、いい男♪」
ビルの上から巨人のOLが釣りをしていました。
空にはたくさんのロブスターが飛んでいます。
「予の辞書には野球という言葉しかない」
ナポレオンと名乗る男がポニーに乗って語っています。
キリンに大量のコアラがしがみついていました。
板前が新幹線の刺身を作っています。
「俺、今日こそはハロワ行くよ...!」
中年の男が妹らしき女性に連れられて歩いています。
「メガネフライいかがですか〜!」
スーパーの店員が呼び込みをしています。
「メガネフライ、そなたらの行く末に幸あらんことを」
その様子を妖精に扮したちっちゃい老人が見守っていました。
「じいさんや、援軍とは卑怯ですよ」
「ばあさんや、あれは漁夫の利を狙わんとする卑劣な輩じゃ」
「ぃやっほ〜ぅ!!」
大根を使った三つ巴の争いが始まりました。
「ボクモイルゾ!」
おじいさんの下でミーアキャットが主張しています。
「「「マッスルパワーでプロペラを回してるぜ!HAHAHA!」」」
3人のボディービルダーがヘリコプターに乗っています。
「あんたたち何回言えばわかんのよ!」
黒ギャルが中堅社員にダメ出しをしています。
「文◯砲撃たれたい人〜?」
その様子を週刊誌のカメラマンが撮影しています。
「ライシュウガマチドオシイナ」
山に扮した魔王が週刊誌の発売を心待ちにしています。
大量のサソリに囲まれながら、ペンギンが
「ようこそ外の世界へ!」
とお姫様に語りかけました。
お姫様はお城に戻り、2日ほど寝込みました。
おしまい
とても真面目な実話と迷ってこっちの話にしました(・ω・)
※1枚目以外GPT
呪文
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イラストの呪文(プロンプト)
イラストの呪文(ネガティブプロンプト)
- Steps 30
- Scale 7
- Seed 1712557736
- Sampler DPM++ 2M SDE Karras
- Strength 0
- Noise 1
- Steps 30
- Scale 7
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- Sampler DPM++ 2M SDE Karras
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