流れ、行き着く先は――
自分の居た世界ではない世界を見つめていた。
次元衝突を引き起こし無限の眷族を産み出していた真の歪みの原因が無くなった世界を見つめていた。
その結果、近いうちにそれぞれの世界が在るべき場所に戻ろうとしている世界を見つめていた。
ここに集った世界同士が手を繋ぎ喜びを溢れさせている世界を見つめていた。
「私達が居た世界ではないですが、世界がこうして手を取り合って一つになって共に笑い合う世界というのは、やはりいいものですね」
ワタツメは誰に向けるともなく優しく微笑んだ。
「――さーんっ、ワタツメ姉さーんっ、ここにいたんだ!」
「あ、ね…う、え…っ」
振り返ったワタツメの瞳には小さなヒノメとヒノメを抱えたメヅが居た。
「ふふ、私達三人が揃って穏やかな日常を満喫出来るのならば今のこの状態も悪くはないかもですね。例えそれが元の世界に戻るまでの一時だったとしても――」
そんなことをワタツメは考えていた。
様々な花火が咲き誇る青い空を見つめながら――
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※ここまで見て下さった方々、本当にありがとうございました!!
呪文
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