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とある閑静な住宅街の高級スーパーに万引きGメンとして赴任して数ヶ月、裕福な暮らしをしているというのに魔が差した主婦が万引きを犯す様を何度も目撃している。摘発してみれば、裕福なのは上辺だけで内面にはどろどろと渦巻いた不満、倦怠、憤懣……そのような醜さを露呈する淑女たちの有様に憂鬱を覚えるようになっていた。そんな勤務時の一服の清涼剤となっているのが、目線の先で買い物に勤しむ彼女だ。名は知らないが、ほぼ毎日顔を合わせるのだからこの住宅街の一員なのだろう。いつも朗らかで、清純そうな若奥様という雰囲気の彼女が気分良く買い物をしている様を眺めているだけで溜まった毒気が抜けていく気がする。だが最近では、彼女が、まさか万引きなどする筈もない、そう思っていたのに、不審な行動を見かけるようになってきた。時間帯は正午過ぎから夕飯の買い出しで混み出す前の閑散とした頃、不意に周囲を気にし出した彼女に気づき尾行を開始する。まさか、そんな、万引きだけはしないでくれ……と思いきや、店のバックヤードへさっと入ってしまった。最初はこの店のパートタイマーにでも応募して店員になったのか、とも思ったが周囲を警戒する仕草は仕事柄追いかける万引きのそれと酷似している。しかしバックヤードから戻ってきた彼女には新たに何かを懐へ仕込んだ形跡も見られなかった。そんな目撃が数日続き、とうとう、意を決して彼女がバックヤードへ入ったところを追いかけてみた。店長に見咎められたが、構っていられない。彼女は一体、何を目的としているのか、それは万引きなのか。それとも──と逡巡しながら追跡したために集中が途切れてしまい、彼女が倉庫の中へ入ったところで見失ってしまった。ここは家電などの大型製品を保管する場所で、万引きできるような代物など置いていない。よって彼女が万引き犯であろうはずも無い。見失ったのは奇妙だが、気を張り詰めすぎた己の白昼夢か何かだったのだろう。やれやれ、戻れば店長に大目玉を食うところだ、な……そう安堵しながら振り向くと、そこには普段見慣れた素顔と、首から下はまったく異質な出で立ちの彼女が、甘ったるい吐息を漏らしながら立ちはだかっていた。

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顔だけ認識しているが氏素性はさっぱり知り得ない。接客業に従事しているとそんなお客がいたりする。その客が唐突に異質な一面を垣間見せたとしたら、という妄想で生成した2枚。彼女がこの後なにをするものか、そこが生成できれば突き抜けられるものだが、まだ壁は厚い感じ。

呪文

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