盛り髪
「ねぇねぇ! 美優ちゃん!」
美桜ちゃんが勢いよく机に身を乗り出すと、美優ちゃんはノートから顔を上げ、少し目を丸くした。
「どうしたの? 美桜ちゃん」
「最近、盛り髪って流行ってるよね!!」
目をキラキラさせて言う美桜ちゃんに、美優ちゃんは小さく笑う。
「そうだね、今朝TVでもやってたね」
「そうそう! やっぱり可愛いよね♪」
美桜ちゃんの弾む声に、美優ちゃんは少し呆れたように、でも楽しそうに首を振った。
「……。で、やりたいんでしょ?」
「さっすが! 美優ちゃん! 話が分かる〜♪」
「美桜ちゃんの顔を見たら分かるよ(笑)」
結局、美優ちゃんは持っていたヘアセットポーチを取り出し、ふたりで前髪を整えたり、横髪をふわっとさせたりと盛り髪づくりが始まった。
しばらくして、美桜ちゃんが勢いよくくるりと振り返る。
「じゃじゃーん!!」
盛り髪でいつもより華やかになった美桜ちゃんが、満面の笑みでウインクしていた。
美優ちゃんは思わず吹き出してしまう。
「結構盛れたね!」
「いいね! いいね! 可愛く出来た♪」
美桜ちゃんが嬉しそうに髪を揺らすと、美優ちゃんはスマホを取り出した。
「じゃあ、写真撮る?」
「うん♪」
ふたりは黒板前に立ち、肩を寄せ合う。
盛り髪のボリュームと、リボンやティアラの飾りが光を受けてキラキラと映える。
夕日が差し込む教室は、まるで撮影セットのようだ。
シャッター音が鳴った瞬間、ふたりの笑顔が重なった。
この日の放課後は、ふたりにとって小さな宝物になった。
呪文
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イラストの呪文(プロンプト)
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- Steps 30
- Scale 7
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- Steps 30
- Scale 7
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