[小説]すみま千円〜大女子高生と勇気の無い僕ら
大女子高生の声音が街に落ちた瞬間、周囲に集まっていた生徒たちは、いっせいに地面へ額をこすりつけた。
まるで大地そのものに赦しを乞う儀礼のように。
土下座の列の震えは、恐れからだった。
だがそれはただの恐怖ではなく、もっと原始的で、むしろ宗教的なものだった。
――二日前の事件が、あまりにも大きかった。
一昨日。
大女子高生のパンツから毛がはみ出ていた。
それを誰も指摘できなかった。
勇気がなかった。
ただそれだけのことのはずだった。
だが、“言えなかった”という一点が、神の怒りを買ったように思えた。
昨日はとうとう――彼女は、何もはいていなかった。
そのことに触れれば街が滅ぶ。
触れなければタタリが起こる。
どちらが正解なのか誰にもわからない。
結果、学校ごとR18相当の区画へと“強制移動”させられた。
まるで神の見えざる手により、「戒め」を受けたかのように。
誰も口に出さないが、全員が理解していた。
あれは、勇気がなかった罰だ。
では、あの時どうすれば良かったのか?
あの一昨日の段階で、勇気を振り絞って「見えてますよ」と言うべきだったのか?
でも言った瞬間に街の半分は吹き飛ぶかもしれない。
そんな恐怖の前で、どうして言葉を選べるというのか。
生徒たちはその葛藤の渦に呑まれ、今日まで眠れぬ夜を過ごした。
そして――
今日、彼女は。
しっかり目のパンツをはいていた。
それを見た瞬間、街の全員が本気で泣きそうになった。
「今日だけは……ご機嫌が良い……!」
「これは赦しだ……!」
そんな声が、どこかで本気でささやかれた。
しかし赦しが与えられたのなら、その分だけ罪を自覚しなければならない。
だからこそ、今こうして全員が、
大女子高生の前で額を地面に押しつけながら震えている。
街の者たちは祈るように願った。
――今日こそ、タタリがありませんように。
大女子高生は、しゃがみこんで土下座の群れを不思議そうに見つめた。
巨大な影が街に落ちる。
「ほんとに、なんで謝ってるの?怒ってないよ?」
その言葉はまるで神託であり、赦免であり、そして何より恐ろしいほど優しかった。
だが誰一人として顔を上げない。
今日のパンツが「しっかり目」であることを感謝しながら、
またいつ“神の怒り”が降るかわからない恐怖は、消えてくれなかった。
街の空気は静かで、深い沈黙に満ちていた。
それはまるで――
巨大な乙女の存在そのものを崇める儀式のようだった。
ーーー
問題作
今日のおぱんつ12(R18)
https://www.chichi-pui.com/posts/bef97b20-a922-42fd-a92f-a739a39fa86a/
普段はR15に乗せてます。#今日のおぱんつ
毛が出てたらやっぱダメですよね……でも程度の問題なのか一発アウトなのか、これはけっこう重要。
呪文
入力なし