小説『梅雨にて綴る』【ニャンノ世界】
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【ニャンノ世界】
『梅雨にて綴る』
晴れとは違う雨の顔
晴れと比べて水の音
地上なれど深海な気分
書物が少し静かだなと
思索に耽る…ゆっくりと
虚と現が交錯する創作衝動
波間のままに…
書く手、船の如く、進みて
月の光が照らす雨は、さながら
幻想の階段が構築されていた…
【絵物語】
『梅雨にて綴る』
ネコノは文字を綴っている
灰色の視界…曇天の空に
漆黒の堅き土、決して、柔らぐことのなき、茨の路を、彼女は踏みしめて進んでいる。
概念じみた、名もなき創作者は、
この静かなる空に、孤独に、されど、存在してることを認知させるために書いていた。この行動に何らかの自由や、救いを求めて書いているわけではない。むしろ、
これを書いた所で、別段、地球が救われるとか…明確な意図を以て書いているわけではないのだ。
あるのは、ただ書きたいから書いてるだけ…それが、ネコノを綴らせる理由であった。大層な正義や明確なものがないから、苦しまず書ける…なんだか、安楽する時の理由のようだ。彼女は、窓越しに映る、雨を見つめる…虚像なのかもしれない…だけど、其処に魂を込めて創作することが己ならば、路を踏みしめるために、歪曲することなんてないじゃないか…
だが、このネコノというものは小心者なのだから、小さな刃物、例えば画鋲ですら、命取りになるほど、心の部屋は脆く崩壊の危険性を有しつつも、それが私だからこその独自性というものなのか…
確かに、静かで幻想的な月夜からしたら、世界はできてるのかもしれないが、満足しない、満足できない、未だ未完で不完全、だからこその苦悩を、この虚構の集積物に雨音を聴きながら書き進めるのであった。
人間の足は限界がある、しかし、空想の葦は無限で、いつだって自由なのだから…
いいきれないのは、明確な答えというもので空想は捉えないからこその旗を掲げつつ見えぬ砂漠へと歩みを進める。
呪文
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